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三毛猫シナモンの夢。

◇ゆうべ、シナモンの夢を見ました。古い方の家の玄関で、彼女にそっくりな猫がいるので、なでてやって抱いてやってその後向こうに歩いて行くのを見ていて、「やっぱりシナモン?」と思って呼んだら、戻って来ました。「やっぱりおまえかあ」と言って遊んでいたら目がさめました。やわらかい毛の手ざわりや、しっかりしてひきしまった筋肉がありありと今も手によみがえります。

このところの庭の剪定作業で彼女のお墓の花もすっかりなくなってしまったし、そろそろまたきれいにしなければいけないなあと思っています。
どっちみち、庭はきれいになったと言ってもまだ草の根を抜いたり、いろいろすることはあるのですが、何しろものすごい暑さなので、早朝の涼しい時か何かにでもやらないことには、とんでもないことになりそうで。

それでも、今朝テレビ小説を聞きながら、実家から持ち帰った冷蔵庫の中身を捨てたり洗ったりして、あらかた片づけました。
たしか明日、燃えないごみを出す日なので、洗ったびんや缶を持って行こうと思います。まあこれで一仕事すみました。

◇猛暑は猛暑ですけれど、ここがピークかもしれません。
母が昔からよく言っていたのが、近所の大きな神社のお祭りが7月30、31と8月1日、いや待て7月31日と8月1、2日だったかな、とにかくそのあたりで、「それが終わると少しずつ涼しくなる」ということでした。
そう言われれば、そんな気がしたものです。
数日前に、家の横の森で、つくつくほうしが鳴いているのを初めて聞きました。
早すぎない?と思っていたらフライングしたのか、それきり二度と聞きません(笑)。あいかわらずアブラゼミだかクマゼミだかが、わしわしわしわし鳴きまくってます。

◇ところで、家の近くの団地はそれぞれ住人の趣味がうかがわれる、こじんまりした和風洋風和洋折衷風いろんな家が並んでいて、見てて楽しいのですが、最近その内の一軒がさら地になったと思ったら、ものすごい早さで新しい家ができあがりかけています。
それはいいのですが、ちょっとショックなのは私そのへんを毎日見ていたのに、そして、どの家もそれぞれつつましいなりに感じのいい心をこめた建物や庭で好きだったのに、そこに前あった家がどんなのだったか、まるでもうまったく思い出せません。
そんなもんなんだろうかなあ。たしかに、どの家もそこそこ似てはいたんですが、それなりに個性はあったのに。

そこから数軒先の家は最近住人が変わったのか、何となく庭の感じがちがって来て、そしてその家かどうかわかりませんが、真っ白な髪のほっそりしたおばあさんが、よくそのへんの道を出入りしておられます。
一人暮らしなのかなと、将来の自分の姿を見るような気持ちでながめています。

◇レマルクの「愛する時と死する時」に続いて「汝の隣人を愛せよ」も読み上げました。ううん、絶望と希望、甘いとことシビアなとことのバランスが、何かどの話も絶妙です。どれもこれもが、ちゃんとエンターテインメントになっている。こんなに面白くていいのかしらと思うぐらいの読者サービス。
戦争、亡命、ナチスの独裁、収容所。どれもとことん陰惨で悲惨なのですが、どうかすると、そういう状況が、ものすごくスリリングな冒険の毎日でドラマティックでた、た、楽しくさえ見えそうになるのが、すごすぎる。

私が古本で手に入れた彼の本は、もうあと一冊を残すだけ。「その後に来るもの」ってやつだけど、めっちゃ古ぼけた本なので、机でちゃんと読まないとページが破れそうなので、ちょっと時間がかかるかもしれません。持ち歩いたりベッドで寝ながら読むわけにいかん感じです。

「青い花」と「青い鳥」も古本の文庫本で買ったんですが、「青い鳥」って、ものすごくいろんな人が翻訳してるのですねえ。新しいとこじゃ江國香織までが訳してた。どれも古本だと安いので、つい調子にのって全部注文してしまって、塵も積もれば何とやらで、またまたお金がありません。
少し前に生協で注文してた「島々の発見」とかいう、そこそこの学術書(何か新しい観点のブリテン史らしくて、書いたのはニュージーランドの学者で、ぶあつい本の冒頭に、「ニュージーランドにいる私が、このようなテーマで書くことの意味から語らなくてはならない」とかあって、いやあの別に私はそういうことはどうでもいいんですけどと思いながら読みはじめてる)と、「おかんメール」という、母親が息子や娘に送った変換ミスとかその他もろもろの妙なメールを集めただけの超笑える本も、この前やっと引き取ってきた。

「おかんメール」はもちろん爆笑もんで、夜中に読むのでベッドの上で笑いを抑えるのが大変で苦しい。うちは、夜でもいくつか窓を開けて寝られるように、頑丈な格子戸をつけてるもんで、夜風が涼しいのはいいんですが、音や声も外によく聞こえるはずなもんですから。
よく宣伝にも使われてる「今、小学校、占拠してるからあんたも来なさい!」とか「コカインランドリーに行ってきまーす」とかはもちろん秀逸だが、おまけの「おかんのすること」みたいな写真の中で、風鈴のしっぽに「スコッティ」のティッシュペーパーの最初にはずす紙を使ってるのなんかも、たまらんくおかしい。
置いといたら読み直してしまって仕事にならないから、誰に貸そうかと思案中。

あと「英国一家ますます日本を食べる」というのも注文してる。これは続編で、最初の「英国一家日本を食べる」という本を私はずっと前に丸善で、山とある本の中からまったく行き当たりばったりに、どうしても読みたくて衝動買いしたのだが、外れなくって大いに面白かった。続編も同じくらい楽しめるといいがなあ。

◇「標的の村」の映画も、試写会ふくめて計三回見て、ようやくそらで説明できる程度に覚えたので、忘れない内に紹介したいのだが、今日はもう時間がないなあ。

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カツジ猫