不穏な風。
◇昨日、福岡教育大学の教員が大学に対して起こした裁判の傍聴に行きました。高速をぶっとばしたのですが、開廷に間に合わず、しかもあっという間に終わってしまったので、その後の報告集会に出席しました。地裁の判決に抗告した高裁での裁判ですが、新しい証人や証拠を認めてもらえなかったとのことで、最終的な判決は11月の末にあるようです。
もうちょっとわかりやすく、くわしい話をしたいのですが、私も正確なことがわかっていないかもしれないので、いずれきちんとお話します。
今、全国で教員が大学を訴えている事例は、この他にもいくつかあって、それは、この間の政府の露骨なしめつけが大学への攻撃としかいいようのない、さまざまな施策となってあらわれた結果です。特に今では教授会が決定権を奪われ、学長の意志で何でも決められるという状態が、時に大きな混乱を招いています。
いろいろあるのですが、少しずつ話して行くことにします。その内にまた。
◇私はもう退職していますし、部外者ですから実態がよくわからないのですが、無責任な印象だけで言いますと、大学執行部だか学長だかのやり方に、品がないなあということは、いろんな人から話を聞いていて、ときどき感じました。その一つは、自分たちのかなり問題のあるやり方が、一応政府に認められたり、何かそういう安心できることが起こると、即座に強硬な方針を実行することで、安心して羽をのばすのか、報復なのか、よくわかりませんが、露骨すぎてため息が出ました。
学長や執行部と直接話し合っていないので、何ともわからないのですが、いろんな点で、今の政府のやり方と似ているなあと思うことがよくありました。
ここ数日また忙しいので、国会の様子もあまりチェックしていないのですが、総裁選から強行採決のいろいろの流れが、また重なって見えて、やりきれません。
◇総裁選について言えば、前にも少し書きましたが、私は総裁選ということになれば、またマスメディアは法案の審議そっちのけで、その予想や実況にあけくれて事実上政権与党の宣伝番組ばかり作るだろうから、それは困るなと思っていました。
野田聖子さんについては、よく知りませんが、たしか小泉さんの郵政民営化に反対して公認を取り消されるかなんかした人だったと思うので、好感は持っていました。
法案反対の人たちが彼女を応援しつつ、「勝つことなんか絶対ないのはわかってるけど、それでも」とか言ってるのをネットで読んで、しかし、党員の投票など考えたら、今の自民党を何とかしようと思ったら、もう彼女に入れるしかないと思ってる人は案外多いのじゃないの、とも思っていました。
まあどっちみち私は首相を支持する人たちの理由の中で、「他に人がいない」というのが一番信じられなくて、「安倍さんでさえなければ、たま駅長でもいい」と、かねて言って回ってましたから、それも最近では、「それはたま駅長に失礼かもしれない」とまで思い始めていたぐらいですから、そういう感覚の私の予測は、あまりあてにはなりません(笑)。
しかし考えたら、今のテレビや新聞は、総裁選があろうがなかろうが、国会のことは報道しないようだから、まああまり関係ないか。
それにしても、総裁選もないのだったら、ますますボロボロになって行く法案をじっくりながめるしか、することはないなと思っていましたが、ひょっとして政府もそう思って、とにかく早く決めなければと考えているのだろうか。
いずれにしても、総裁選がこうなったのは、自民党にとっての、まともな党に再生する最後のチャンスが失われたという感じがしてなりません。そして、この党が本当にここまでひどくなっているということも、確認できた気がします。
◇何しろこうやって、情勢が毎日ぐらぐら変わるので、9日に九条の会でまくビラの中身を書くのに、苦労しました。いや、書く材料はありすぎるのですが。
一応できたので、アップしておきます。
◇今日は台風の余波なのか、一日中何やら不穏な風が吹きまくっていました。
昼も夜も、空一面にいろんなかたちの雲が浮かんで、すごい速さで流れていきます。じっと見てたら、まるで乗り物に乗ってるようで、車酔いとかする人は気分が悪くなるんじゃないだろうか。
明日も雨との予報だと、さっきクリーニング取りに行ったお店の人は言っていたけど、この風の強さだと、雲も吹き飛ばしてくれないかと期待しています。
上の家の片づけにかかりましたが、先行きが見えないこともあって、つまらなくて、すぐサボってしまいます。
とにかくもう、服と本と器と寝具が多すぎる。あと雑貨も。
ずいぶん人にもさしあげたのですが、呆然とするような多さです。今DVDで第二シーズンを見ている「ワンス・アポン・ア・タイム」の、ゴールドさんの店みたいになっています。あーもう、何とかしないと。
それで、昨夜カツジ猫が、何か茶色のものをラグの下に追いこんで、たわむれているので、ゴキブリかと思って見たら、コオロギでした。もうこのごろ、夜はきれいな虫の声がするのです。
急いでつかまえて庭に逃がしたのですが、何だか内臓が出ていたような気がして、カツジがしたことならいいけど、私がラグの上から押さえたからじゃないかと思うと、落ちこみます。どうしようもないから、草むらにおいてやったのですが、虫ともなると本当に傷ついていても、手の打ちようがないのが、つらいです。
ひと晩たったら忘れるだろうと思っていたのに、今もまだ気が重い。
カツジは私の気も知らず、そばの椅子の毛布の上で、気持ちよさそうに寝ています。