何でこうなのよ。
◇しばらく前から、だらだら見ている海外ドラマの「クリミナルマインド」は、やっとシーズン10まで来た。少し前の回は田舎町のほとんどの権力者がつるんでた組織犯罪の話で、なかなか恐かった。チェスタトンの「木曜の男」とかちょっと思い出した。
このドラマは最初と最後にいろんな有名人や古人のお言葉が引用される。で、この回のラストに引用された文句は「真実はうすめればうすめるだけ、内部でふくらんで巨大になって、あらゆるものをまきこみながら、あふれ出て、爆発する」みたいな内容で、話そのものもだが、まるで今の日本のようだった。
アベがここまで犯罪行為をしても、やめないですむし支持率が減らないというのは、もはや北朝鮮を笑うどころか、指導者のバカさ加減を考慮すれば、北朝鮮以下だろうと思う。何か情状酌量になるようなことが、ひとつでもあったら言ってみろと思うぐらいだが、何となく、支配者や権力者を批判し否定し断罪するハードルが、ものすごく高くなっているのじゃないか、国民の気分の中で。
「対案を出せ」という反論のバカバカしさは、今さらいちいち指摘するほどのことではないが、国民の気分の問題として、「文句を言うなら、どうしたらいいのか、こっちが考えなくちゃいけない」みたいな責任感、「問題があっても、じゃおまえやれと言われたらやれないから」みたいな気分が、何となく常識的な感覚になってる。
一介の国民が、金も時間も資料もないのに、政府や首相の代わりなんかつとまるわけが、はじめからなかろうが。買った洋服にシミやほつれが見つかったから、とりかえてもらいに店に行ったら、じゃあんた自分で作って下さいと言われてるようなもんである。
◇先日の、むなかた九条の会が主催した北朝鮮の勉強会で、まじめそうな市民の方がした質問は、朝鮮情勢が急展開する中、日本はどうしたらいいんでしょうかという不安がにじんでいた気がする。一人一人の国民が、それを心配しないといけない、政治のプロにはまかせておけないという雰囲気が漂っていた。
やけっぱちで前向きに言うと、アベとそのとりまきの「思いっきりしたいことして、文句言われたら対案を出せと要求して黙らせる」という方策は、国民全体に何となく、「いくら文句があっても、軽々しく否定したらいけない」という気分を生んでおり、これまでのように、安心して文句を言ったり、まあまあと身のがしたりしながら、政治には距離をおいて自分の仕事にはげむという意識や姿勢を許さなくなっているようだ。その点では民主主義は成熟したよね、たしかに、ある意味。泥棒と詐欺師に政治をさせて、じっと見張ってる状況というのは、たしかに国民を成長させるよ。
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◇私自身は、それにしても、やりたいことが多すぎる。
家の中に、あっちこっち作りたいコーナーがあり、書きたい文章があり、作りたい料理がある。
今朝は8時半起きだからまあしかたがないが、たとえ6時に起きても、水まき洗濯猫のエサやリ、その他もろもろ日常のノルマを片づけているだけで、なぜかどうしても、食事は昼近くになってしまう。まったくもう、何でなのよー!
老後が充実し過ぎてるっていうのも、少々考えものである。いっぺんぐらい退屈したり孤独にあえいだりしてみたい。いつまでも続くと困るけどさ。
◇そう言えば、先日ファイルの整理をしてたら、昔というか10年ほど前、友人たちとネットで映画の二次創作をして遊んでいた時の小説がいくつか出て来た。
ファイルにしてるとかさばるから、少部数の自費出版してしまおうかなあ。
私のこの手の小説は、一にミーハー、二に思想的、などなど、弱点は多いのだが、まあそれが長所でもあるというか、長所はそれしかないという奇妙な作品で、我ながら困ったものだ。それをあきらめて読めば、映画「トロイ」をネタにした、アホな作品なんて、もしかしたら、戦争と平和を考えるのに、なかなか役に立つかもしれない。旧サイトに入れてあるのだが、ここにもアップしてしまおうかな(笑)。