初冬の街。
◇数日前が、田舎で母が飼っていた猫のももちゃんの命日でした。ごったがえしている家の中ですが、写真の前に彼女が好きだった、かつおの缶詰めを供えて、花を飾りました。淡いピンクのストックが何だかももちゃんの雰囲気で思わずたくさん買って、ガラスの花瓶に入れたのですが、この花ってキャラメル猫の葬式の時に飾ってやった花なので、独特の甘い香りをかぐと、彼といたころを思い出し、妙に若返った気持ちになります。
◇大工さんは、一番ややこしい書斎の書棚を早く作ってしまいたいようで、今日の夕方、最初の窓際の四角い棚を完成させて運びこんで来ました。味も素っ気もない材木のごっつい棚ですが、もう何十年もこんな棚ばかり作ってもらって来たので、次第にそれなりに穏やかな感じになるのがわかっているので、私はあわてません。いやちょっと待てよ、トシを考えると、この棚がそんなにいい感じに古びる前に私は老人ホーム行きだろか(笑)。
床をふいたので、すっかり乾くまで、まだしばらく、机のそばに仮置きしています。今ちょっとその上に小さい敷物をおいてオイルのびんをのせて焚いていると、それだけで少し家具らしくなって来ました。
◇昨日は街に出て、いただいた商品券をはたいて、ジムで着るトレーニングウェアを買いました。思いっきりありあわせの服ですませていたのですが、このごろちょっとマンネリ気味なので、服でやる気を起こそうという、せこい魂胆です。がんばらなかった自分に、ごほうびならぬエサをやろうという感じでもある。
ついでに少し早いですが、お歳暮やクリスマスプレゼントも買って、山のような荷物をかかえて帰りました。なぜだかバスがすいていて助かりました。
バスに乗る前、腹ごしらえに博多駅のアミュプラザでパスタを食べたのですが、角っこに場所を無駄にしてなるかという感じで作ってある一人がけの座席が、窓から駅前の夜景が見えて海外ドラマのワンシーンのようにきれいでした。思わず「きれいね」と声をあげるとウェイトレスが「もうすぐ点灯式がありますよ」と言うので、駅前広場のイルミネーションがつくんだなと思って、ゆっくり食べて待ってたのですが、なかなかその気配がなく、あきらめてバスに乗ったのですが、動き出したバスの窓から音楽や歌声が聞こえて、今にも点灯の瞬間を見られそうだったのですが、惜しいところで、バスが遠ざかってしまいました。
◇その夜景で思い出したのですが、この前「マダム・イン・ニューヨーク」というインド映画のDVDを借りました。インドに住む主婦が、親戚の結婚の手伝いで短期間ニューヨークに滞在する話です。ヒロインの女優さんはインドで有名な女優らしく、めっちゃきれいで、古風な初々しさがものすごく色っぽかった。それに知らんかったけどサリーって、まきつけた布の下はビキニの水着みたいに胴体とかむきだしなんかい。あんなつつましい女性が、そんなかっこうだなんて、それはもう男性にはたまらんだろうなあ。
「セックス・アンド・ザ・シティ」のキャリーたちが生き生きと住みこなしているニューヨークの同じ建物や通りが、インドの奥様の新鮮な驚きやときめきのまなざしを通して伝えられるのも、何だかふしぎな新鮮さがありました。
◇あっという間に解散が決まった総選挙には、何だかもうつくづくバカにされた気しかしません。安部首相の人柄がとことんにじみ出てる気がします。人のことばに耳も貸さず、ろくに議論もしようとせず、自分のしたいことだけやりまくって、それがだんだんうまく行かなくなったら、拍子抜けするほどあっさり投げ出す。こんな人にひっぱりまわされる国民はもちろん自民党も、なんかつくづく気の毒よね。同情なんかしてる場合じゃないけれど。
自民党でも民主党でも、どうせもうあんまりろくなことにはならないでしょうが、せめて共産党とか社民党とか野党らしい野党、というより政党らしい政党に少しでも増えてもらって、その影響を自民党や民主党に広めていただくしかないわ。金の使い方とか議論の進め方とか世論の聞き方とか、そういう政治の常識を思い出すか覚えるかしていただくためには、もうそうする以外ないと私は思ってます。放っておくと、あの首相の人の意見を聞かず、ごまかしてやりすごしながら好きなことをしまくる変なやり方が、全国津々浦々にどんどん蔓延しそう。ここ宗像市だってそうですよ。長くなるから、それはまた今度。