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台風の余波。

◇台風で被害を受けた地域の方々のことは心配ですが、こちらはこの数日、雨がふって少し涼しく、これが台風の余波ならありがたいと思ってしまいます。庭に植えたばかりの花も、これなら根づいてくれるでしょう。
残暑をなめると、またひどい目にあいそうですが、前にも書いたように8月になれば少しずつ、暑さも弱まって来るのではないかと思います。そしてお盆も過ぎれば秋の気配が…甘いかな?

◇母のところに夕方行って一時間ほどいっしょにテレビを見るのですが、土曜は「天才!志村どうぶつ園」がある時は、母が犬や猫やその他の動物を見て喜ぶので、早めに行って、じっくり見ることにしています。
昨日は、大人になったらさぞおっかないだろうと思われるベンガルトラの、かわいい子どもが二匹出ていて、猫そっくりににゃあにゃあ言いながら、ミルクを飲ませてもらっていました。

動物番組がないときは旅行ものやサバイバルものや歌番組を見ることにしていて、前回DASH村の番組で見た豚肉ときゅうりの味噌炒めは、このところ私のメニューに入っています。ただ、いいかげんに見ていたので、調味料とかちがってるかもしれません(笑)。まあいいや、食べるの自分だけだし、わりとおいしいし。

母は耳は少し衰えてるのか、聞く能力は落ちていますが、テレビの画面に文字で出る字幕は完璧に読んで反応します。クイズ番組の難しい漢字もそこそこ読んでいます。
レマルクの小説に、前面だけ残って遠くから見たら完璧に見えるけど、大半はすべて爆撃で破壊されてる美しい家があって、でもまあ、そこで幸福につかのまを暮らす恋人たちもいるからいいんですが、何だかそれを思い出したりします。

◇聞くところでは、認知症を進行させないのは、普通の人として扱うことが大いに効果があるようです。私は日常のことでもテレビを見ながらでも、わかろうがわかるまいが母にはまったく昔と同じ、普通の対応で会話をしています。なるほどこれがいいんだろうなということは、うすうすわかるんですが、先日、以前同僚だった4、5歳年長の女性の先生が、まだとてもお元気という消息を聞いたとき、お母さんは104歳でお元気ともうかがって、おめでたい話と喜びつつ、わが身にひきかえて思わずびびりました。まったく何の根拠も考えるとありませんが、貯金やその他いろいろのこと考えるのに、何となく母は100歳まで生きるかもしれないから、と計画していたのですが、それ以上というのは予測していなかった(笑)。うひゃあ。

いや、今の母との関係は悪くないどころか上々だし、このまま何年続いてもそれは苦にはならないのですが、ただ母が100歳を超え私が70歳を超える時期になると、きっともう、一年に使えるお金の重みというのが、今でも厳しいけどその頃はまるでちがって来ると思うのよ。知らんよもう。大丈夫なんだろうか。この上インフレでも進行したら親子して路頭に迷うことになりかねない。
それ思うと、母に医学的にも最高の対応をして認知症をくいとめ老化を予防してるのって、私はきっと自分で自分のクビを締めてるんだろうなあ、と、なかばやけ気味にばちあたりなことを考えています。

そう思って手抜きしたわけじゃないんですが、ゆうべ母に「来週は田舎に帰るよ。お盆でご住職がお経あげに来て下さるからね」とどうせ五分と覚えちゃいまいと思いながらも報告して、そのあと別れ際にうっかり「坊さんにもよろしく言っとくから」と言ったら「坊さんによろしく言ってどうするんね」と明らかにバカにした笑いまじりに突っこまれました。
「そうやった。お墓参りして家につれて来る、おばあちゃんたち(のタマシイ)にも、あんたのことをよろしく言っておくというつもりだった」と言い直したら「ふふん」と満足したようでした。

◇そう言えばその祖母の日記、本当にちびちび更新してます。最新の日付のところでは、救急患者も出て大変な状況が重なっているのですが、読んでいて驚くのは、絶対に誰にも見せないはずの、事実誰も今まで見なかった日記で、祖母はいかなる時も絶対に患者の悪口を書いていないことです。他人の悪口もほとんどなくて、大半が他人への罵詈雑言の私の日記と比べると、もう完全に負けたと思う(笑)。

考えてみると祖父も、たいがいはちゃめちゃの暴君でしたが、晩年どんなに疲れてよれよれの状態でも、その前に医院が大繁盛して寝る間も食べる間もなく忙しかったときも、私たち家族の前で、患者のことを冗談にしたり悪く言ったりしたことは一度もありませんでした。それはかなり俗人と言ってよかった叔母夫婦(どちらも医者)もそうでした。
だから私は患者のことをかげでバカにしたり悪く言ったりする医者は、映画や小説の中にしかいない虚構の存在と何となく思っていて、近年、アベノミクスで大もうけしたらしい老医者が、海外旅行の予定を狂わせた患者のことでそんなに親しくない他人(私の知人)に対して「死ねばいいのに」と冗談を言ったと聞いたとき、その男の品性とか以前に、実在してるのかをまず疑いました(笑)。
私は人の知り合いやつきあってる相手は正直コモドトカゲでもフンコロガシでも別に全然気にはしないし批評もしたことないのですが、その男のことだけはしばらくして「知らんけど聞く限りでは、ただの下品な人やんね」と、言ってしまったことがあります。

◇ところで、ぞうきん扱いに抗議しているカツジ猫ですが(笑)、ふと気になって、足裏の肉球の間からはみ出している長い毛の処理について、ネットで検索してみました。
したらば、獣医さんや立派な飼い主の方のアドバイスや体験で、「切ってやった方がいい。長いままだとフローリングの床とかですべりやすくて、腰や脚をいためる原因になる」と書いてありました。
んなこと言ってもあいつが切らせるもんかいと思いながら、ダイソーで鼻毛切り用の先が丸くなったはさみを買ってきて、昨日ベッドで寝こけている彼をそうっと抱いて後脚をつかんで、一センチ以上も伸びてる黒い毛をちょんちょんと切ったら、何をされてるのかわからなかったらしくおとなしくしていて、調子にのった私が、肉球の間にはさみを入れてかなりしっかり毛をカットしても騒ぎませんでした。

これならと、よく見たら前脚の肉球の間からも少し毛が出てるので、ついでにと思って切ろうとしたら、やにわに「むぎゃあ!」と覚醒し、「やんやんやん」という勢いで暴れ出したので、「はいよ」とあきらめて解放してやりました。
まったく気のせいかもしれませんが、歩きやすそうで、ゆうべは寒かったからかもしれませんが、みょーに私

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カツジ猫