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命綱

庭の朝顔がはびこりまくって、他の花もアジサイもバラも、覆い隠してしまっている。これって、かぶさられた花たちにとっては、日陰になっていいのかどうかわからない。
しかも朝顔そのものには、まだ花が全然ひとつも咲かない。こんなもんなんですかねえ。咲かないままだったら笑うよほんと。

でもまあ、下のお隣との境のバーベナも、さっぱり生きてる様子がないので、なかばあきらめながら植木越しに見当つけて水をかけていたら、少し前からものすごい勢いで花が開きはじめて、今は石垣に垂れ下がり、植木に入りこんで、こちら側にまで黄色い豆電球のように現れて来てる。まあきれいだし元気が出る色だからいいんだけど。そう思うと朝顔も、いつかいっせいに咲くのかな。
一応綱は張ってやっているのだが、行きどころのないつるたちが、ふらふら空中で泳いで、つかまるものをさがしている。昨日、水まきの時に、綱の短い切れっ端が落ちてたので、適当に結びつけて上から下げておいたら、今日はもうそれに、がっしとからまりついてよじ上っていた。ご立派。

以前、パソコンもほとんど扱えないのに情報処理センター長をしていたことがある。話す内容の半分以上が謎の用語でわからない、業者との会議にもいつも出席していた。皆さん私に気を使ってできる限りはわかりやすい用語に言い換えて下さっていたようだから、わかる部分はためになったし面白かったが、それでも専門的なことはわからない分、しょうもない雑談の方を今ではよく覚えている。

その業者のスタッフのお一人の女性が、職場の隣も同じIT企業のビルで、夜中近くまで残業して帰るとき、隣のビルにまだ灯りがついてると「負けた!」とくやしく、消えていたら「勝った!」とうれしいと話されていて、わお、それは私とまったく逆だ、企業戦士とはかくあるものかと感じ入ったことがある。そんな心境に自分がなることは死ぬまでないと思っていたが、最近、早起きして洗濯機回して、干しに行くとき、ご近所の数件のお宅がまだ洗濯物を干していなかったら、「おほ、今日は勝った」とつい思ってしまう。これだな、あの女性が言っておられた心境とは。

バーベナの写真、よくとれてないのでわかりづらいですが、雰囲気だけでも味わって下さいませ。花が終わらない前にできれば、もう一回ちゃんととります。

あ、「断捨離狂騒曲」の「どこかに仲間がいるんだね」の箸置き君の個人写真?が見つかったので、補充しておきました♪

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カツジ猫