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地味に決めたる

しばらく緊縮財政にこれつとめていたら、リバウンドで、夏の服をいくつか買ってしまい、銀行預金が大赤字になりました。定期預金を崩すしかないかな。

母が生きてたころ、「百まで生きるとして」とお金の予定を立てていて、ある日ふと「百を超えて長生きするかも」と気づいて、ぎょっとして残金の計算をし直してあわてたりしたことを思い出します。自分のこととなると、いつぼけるか死ぬか足腰立たなくなるか予測がつかないから、これはこれで難しい。世界も日本も何がどうなるかわからないとなると、なおさらだ。

私は忙しくて聞けなかったがNHKの日曜討論で、例の岸田首相の「防衛費を上げる」話がテーマとなってたそうで、共産党以外は皆増額に賛成の大合唱だったとか(正確なとこは自分で聞かないとわからないけど、だいたいそうだろうという気はする)。もう参院選は少々文句があっても(ないけど)絶対に共産党に投票しちゃる。
しかし、そういう話を聞くと、首相のあの発言にツイートでも何でも怒りや恐怖の反応がほんとに少なかったのも、リベラル系左翼系もふくめて国民の大半が、「今はそれもしかたない」「軍備増強反対を言っても勝ち目はない」とか思ってるんだろうか。あのさ、プーチンを許しちゃいけないのとウクライナを支援しなくちゃいけないのと、日本の軍備を増やすのとは、まるで話がちがうんだぞ。そんなことぐらい、皮膚感覚でわからんものかね。私の方がおかしいんだろうか。

だいたい、教育にも医療にもろくに金を使わず(知っている大学の先生たちの話を聞いても、研究者として有能な人材が、人手不足の事務仕事に忙殺され、目先の成果に追いまくられ、精神的にも体力的にも瀕死の状態なんだけど、どのくらい世間にそれが伝わってるんだろう)、種苗法だのTPPだので食料自給もろくにできず、あっちこっちガタガタになってるのに武器だけ増やしてどうすんだよ。そんなのは防衛費とさえ言わんだろ。軍備の増強にうつつをぬかした国の成れの果ては、アメリカとロシアの今のていたらくがよく示しているじゃないか。あんな素敵なお手本が目の前にあって、どうしてもうちょっと未来の計画をしっかり考えられないのかね。

自分ととりまきの利益以外何も考えてなかったアベ首相は問題外として、一応政治家やってるらしく見える今の内閣のめんめんは、もうちょっとそのへんを考えてもいいのに。
インドやベトナムやアジアの国々がロシアの制裁にいまひとつ積極的でないのも、それぞれの国が自分たちの立ち位置や未来を慎重に吟味しているからであって、ホイホイ米国と同調して行くだけで大丈夫と思ってるらしい日本の姿勢はあまりにも単純素朴すぎませんかね、どう考えても。
冷蔵庫(食料)はからっぽ、本棚(知性)もからっぽで、セキュリティと錠前と警報機だけを最高級のものにしたって、家庭は防衛できるわけないじゃん。ご近所の一軒とだけ仲よくしまくっていて、地域のおつきあいがうまく行くわけないじゃん。

庭の花を植え替えなくちゃいけないんだろうけど、お金がないから苗を買えない。それに私はそれなりの庭のイメージがあって、たとえば道路に面した下の家の前庭は、ちょっと外国風(あくまで「風」ね)にしたいので、ありきたりのきれいなかわいいものは植えたくない。
先日、量販店の花売り場で、安物のベゴニアを見つけた。白い花に茶色の葉っぱの思いきり地味な色合いで、「これ、おしゃれじゃん」と勝手に思って、買って帰って植えた。人目は知らないが、私としては満足の出来。もうちょっと栄えてひろがったら、いい感じになるんじゃないかと期待している。ぎゃ、でも今ネットで見たら、そこそこ難しそうだな、育てるの。うまく行くといいけれど。

レジに並んでいるとき、後ろの二人連れのおばさまが、「何の花?」と珍しがって、「あそこの安売りのですよ」と教えたら、わざわざ確認に行かれていたから、ベゴニアでもちょっと珍しいタイプなのかも。知らんけど。

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カツジ猫