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天変地異

一昨日の朝だったか、ぬくぬくくつろいでいて、ふとカーテンを開けたら、あたり一面雪が積もって、さらにふわふわ雪片が舞い降りて来ていて、夢を見てるのかと目を疑った。とりあえずスマホを握って庭に飛び出し、あっちゃこっちゃを撮影した。たしかに積もってはいるのだが、どことなく迫力がなく、積もったそばから地面はもうシャーベットのように溶けてきている。

満開の梅が散り始めていて、それが雪に囲まれているのもなかなかに見ものだったけど、咲き始めたユキヤナギに本物の雪がかぶさって、何が何だか状態になっているのも圧巻だった。なかなか見られる風景ではない。
 この天変地異をとまどいつつも楽しんでいたら、あっという間に溶けてしまって、昼近くには太陽がさんさんと照っていた。ほんっともう、今年の天気はわからんなあ。不意を打たれるのは嫌いじゃないけど。

先週末から今週初めは、確定申告やら地域の総会やらで、何かと目まぐるしかった。確定申告は毎年のことながら、ぎりっぎりでかけこんだので、もう近くの市役所の会場はなくなっていて、福岡まで出かけるはめになった。税務署の建物は何だか小さくてひかえめだもんだから、会場に人が入りきれず、寒風の中、戸外で待たされた。私は車の中にほっぽいてた冬のコートで武装していたからまあよかったが、わりと軽装の方々はずいぶん寒かったことだろう。

中に入ってもまだ、あっちこっちが長蛇の列で、ものすごく時間をとられた。税務署の職員の方はそりゃもう親切で腰が低くて、お寒い中をすみませんと何度もわびられ、仕事もてきぱきこなされて文句を言ったら罰があたる水準だったが、それでも来年八十歳になったら、こんな耐久レースにエントリーできるのかと不安がきざした。ネットでの納税をマスターするか、最低でも早めに地元ですませるようにしなくっちゃ。でも、駐車場を探してかなり遠くにとめてしまったおかげで、新しいきれいな公園と点在するおしゃれなレストランを見つけたから、町で時間をつぶす楽しみがひとつ増えた♪

地域の総会は委任状でパスしたが、その後の公民館の一室でささやかに開かれた、同じ組の人たちとの食事会には参加した。コロナ以来、運動会も何もかもが中止になって、以前は年に数回あった、この手の交流会はもう何年ぶりだろう。私の家の上の方に新しく造成してできた住宅地の若いご夫婦も数組参加しておられて、初めてお話をしていろいろ楽しかった。皆三十代で、小さなお子さんたちも連れて来られていて、私をふくめた古参組は「その若さで家建ててえらいなあ」「小さい子どもを久しぶりに見ると、しぐさも手足も何もかもかわいい」と喜んでいた。自分たちの家が上に建って、日陰になりませんかと若いご夫婦が気にされたので、とんでもない、いつ崖崩れが起こるかわからない草地だったのが、ばっちりがっしり擁壁で固めていただいて、感謝しかないです、うれしくてたまりませんと申し上げた。実際そうなので、この機会にお礼が言えて本当によかったよ。

それはいいけど、昔そういう飲み会では中心だった方々がもうどなたもいらっしゃらなくて、消息をおたずねしたら、もう皆さん老人ホームに入られたとか、ご夫婦とも亡くなられたとか聞いて、えええとのけぞった。恐るべしコロナ、一世代をがっさりかっさらって消してしまったかのようだ。気がつけば参加者の中では私が一番年長だった。何よもうそれ。忘却バッテリーの藤堂くんのキーホルダーバッグにつけて、のんびりしている場合じゃないわ。

それでなくっても、最近国会中継なんかで、原発の処理とか何とかいろんな計画が話されて、そんなスピードで廃炉していて、埒が明くわけねえだろ、なのに新設とかとんでもないとか怒りまくってて、ひょいと気がつくと、まあ原発に限らないけど、政府や国が計画してることのいろいろが、皆もう何十年か先で、私は生きておらんわいというものばかり。だからって、ほっとするのか心配になるのか自分の気分もあまりよくわからないが、それにしてもそんな先のことを、責任がとれるかのようにどんどん決めてぺらぺらしゃべってる人たちの度胸というか大胆さにも驚くなあ。トランプやプーチンを初めとしてさ。責任取れる年じゃないだろ、自分が決めて、やってることに。

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