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好みの選手

昨夜はプロ野球のCSで、パ・リーグではホークスと日ハムが延長戦にもつれこむ、熱戦をくりひろげていた。あまりに両者が接戦なので、はた目に見ている分にはいいが、両方のファンにとっては息詰まる展開すぎたのか、終始緊張でかえって静かな感じさえした。終盤に負傷欠場していたホークスの選手会長の周東選手が代打で登場したときに、アナウンサーが「すごい歓声です、今日で一番大きな歓声です」とか言ったときは、いくら何でも嘘つけと思ったが、案外そうだったのかもしれない(笑)。

決勝点のサヨナラヒットで、ホークスに勝利をもたらした山川選手のすごい目つきが話題になっていたが、それに限らず、両チームの選手が皆すさまじい気迫にみちた表情をしていて、なるほどこれが短期決戦かと、見ている方も骨身にしみた。

負けた日ハムの方も、新庄監督はあいかわらず意気軒昂だし、まだまだ何があるかわからない。新庄監督は「近藤と周東に去年はやられまくった。今年はその二人がいないから勝てる」みたいなことを言ったとか言わないとかで、また怒っている人も多いようだ。そもそも周東選手が長期離脱をやむなくされたのは、日ハムの投手のデッドボールなのに、何たる無神経さと言う人もいる。

ただ、それが言い訳になるかどうか知らんけど、私は新庄監督を見ていて、ときどき唐突に、「あー、この人、周東選手が好きなんだろうなあ。自分が使ってみたくてたまらないんだろうなあ」と感じることがある。華やかで派手でスマートな活躍に、自分と似たものを感じるのかもしれない。オールスター戦のときだったか、三塁まで来た周東選手に奇抜で奇妙なサングラスをわざわざ見せびらかして、周東選手がまた、びっくりしながら、面白がっているのを、とても喜んでいるようだった。小久保監督も周東選手のことは信頼して大事にしているようで、これはまた小久保監督の手堅いまじめな性格が周東選手と似ているからだろう。何となく、朝ドラ「ばけばけ」の実の親と育ての親の関係に似たものさえ感じる(笑)。そして、こういう正反対の指導者二人に好かれるところが、わざとやってるわけでは決してないが、周東選手のすごいところかもしれない。

何しろすごい試合だったのに、地元局以外のテレビでは、パ・リーグの試合はろくに取り上げず通り一遍の紹介で、セ・リーグの試合ばかり克明に解説するから、見ていていい気はしなかった。でも、昔はもっとひどかったそうで、今のパ・リーグがこれだけ盛り上がるようになったのは、それこそ新庄監督の選手時代も含めて、獅子奮迅の努力(という感じもこの人のばあいしないけど)やアピールの賜物らしい。「彼がいなかったら、今のパ・リーグはない」と断言する人も多かった。

私は、その時代のことはほとんど知らないけれど、まあ、今の楽しげな立ち居振る舞いを見ていると、何となくそうかもしれないと思ったりする。しかも周東選手と同じセンター守備の花形だったらしいし、自分だったら、プレイもエンタメも、周東選手をもっと派手に使って二人で楽しいことがいっぱいできるだろうになぐらいのことは考えていそうだ。いや、まったくの妄想だが、これに限らず新庄監督の態度や発言には、そんな妄想を生みそうな要素というのが、たしかにある。

一方政治の世界では、こんなまっとうな勝負の世界とはちがいすぎる、正気の沙汰ではなさそうなかけひきが続いている。自民党がNHK党と協力しようとしてるとか聞いたときには、なんぼなんでも、老舗の矜持みたいなもんはないのかいと、さすがの私も言いたくなった。NHK党ってたしか、あの立花なんちゃらさんのとこだろ。冗談にしたって、きつすぎる。

立憲民主党も、これまた、知れば知るほどうんざりする玉木代表と手を組もうとしてるのが、何だか先が見えなさすぎる。テレビに出演していた立憲の安住さんは、公明党とも話し合う余地があるみたいなことを言っていて、「安保体制や原発については、むしろ公明党と立憲の政策には共通点が多い」と言ってて、それはそんな気もするが、そこでまた、あらためて思うのは、そんな公明党と自民党は、よくもこれまでいっしょにやって来られたなあ。それを思えばたしかにまあ、何でもありって気はするな(私もヤケだ)。

公明党のことについては、まだ考えてみたいけど、今日はもう政界という不燃物置き場の片づけをしているようで、力尽きたから、一応ここまで。

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カツジ猫