妄想みたいな分析。
◇立憲民主党がかなり伸びて来た一方、それを支えて候補を下ろした共産党が苦戦しているというので、それではいけないと、「比例は共産党に」の声が高まっている。
もし、ここまで野党共闘のために犠牲を払って、それで議席があまりにも減ったら、さすがに党内でも批判が出て、方針が変わるのではないかと心配している人もいる。
それはたしかに私も考えるが、たとえば、共産党員の人のこんなツイートを見ると、あー、こんな考え方感じ方のできる人が共産党の中にも生まれて来てるんだと、自分が卑しい心配をしていたようで、粛然とする。共産党は本当に変わってきているのかもしれない。むろん、よい方に。
「ぶっちゃけ共産党より、共産党のことを考え、共産党に伸びてほしいと思い行動している人がたくさんいて、その人は共産党のためにそうしてるのではなく、自分のため、この国の未来のためにそうしてることを私たち共産党員は自覚して、この選挙を、この時代を勝ち抜かないといけない」姫井二郎 @himejiro1971
◇そして、こっちでは、共産党嫌いの人が、綱領を読んで考えを変え、「アベ政権よりよっぽどまし」と支持を決めている。NHKのプロデューサーだった人らしい。
http://ysugie.com/archives/5648
でも、この人が驚いて、評価もしている「民主主義革命」って、たしか私が学生時代つまりおよそ50年前から共産党はもうしっかり言ってたような気がするんだけどなあ(笑)。宣伝が下手なのかしら。それだけ世間の先入観や偏見が強かったのかしら。
こういうのを見ていると、たとえ選挙の結果がどうなっても、共産党の内部や外部で今築かれつつあるものは、そう簡単にゆらがない気もしてくる。楽観的すぎるかな。
◇自民党が大勝しそうなのは、もちろん小池新党がガタガタになったからで、私はあれは自民党以上に自民党な政党だと思っていたからそれは別にいいし、だいだいひょっとしたら、こうやってガタガタになって最終的に自民党を救うのももしかしたら計算の内だったんじゃないかというぐらい、ハナから信用してないから、それはそれでいい。半分めでたい。
しかし小池百合子にそんな深遠な計画はなくて、あくまで自分が女帝か女王かになりたい野心がマジであって、アベ政権を追い落とすつもりでいたのだとしたら、その失速と崩壊には、ちょっとまたちがった感想も抱く。
彼女が女性の代表だなんて、あらゆる点からまったく思ってもいない。それでも、先週あたりの週刊誌が軒並みアベ政権をこきおろして、ややいかがわしさがあるにせよ、小池氏を持ち上げまくっていたのに比べ、今週はあっという間に彼女をボロカスにこきおろしているのを見ると、古くは(本当に古くは)連合赤軍の永田洋子を誹謗中傷罵倒して浮かれていたとしか思えない、あの雰囲気を思い出すし、ついでに、いっしょにしたら怒られるのはわかっているが、ヒラリー・クリントンや朴槿恵に対する敵意や冷笑も思い浮かぶ。やっぱり女が嫌いなんだな、たたけるとなると嬉しいんだなと、小池氏への反感や警戒とは別の次元で、心がすっと冷えて行く。
野党共闘が、私自身もそうだが、小池百合子はアベと同じかもっと危険な独裁者だと攻撃したのは、正しいし真実だしまちがってはいない。それでもあえて無責任な高等戦略めいたことを言うと、彼女にはアベをたたきのめす程度には、もうちょっと元気でいてほしかったかもしれない(笑)。そして、こんなに急激に彼女のブームが冷えこんで、アベに批判的な保守層だか右翼層だかを一気に自民党に戻らせたのが、野党共闘の高等戦略的には読み違いだったとすれば、それはひとえに、日本だか世間だかの「女ぎらい」を、甘く見すぎていたからだったかもしれない。
◇さて今日は最初の授業で、まあ一応無事にすんだ。二年三年と合同の授業なのを忘れていて、三年は再来週から入ってくるんだけど、どうしようかな。何か工夫しないと。
学生には、このブログも見るように言っておいたが、そうなると少しは学問の話もしなきゃいけないな。
それから生協で注文してた本を受け取ったら、3万円ふっとび、ものすごくたくさんの専門外の読み物がどさっと来たけど、こんなのいつ読めばいいのよ。読みたいのばっかりだけど。ああもう!