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家畜とペット

いやもう、たまには、紀行のこととか書きたいし、たまには早く寝たいのだが。夜更かしが大敵の血圧は恐くて最近測っていない。(笑)

少し前だが、警戒区域の家畜の殺処分が発表されていた。
これについては、いろいろと問題や心配もあるが、ひとつだけ言っておくと、動物救援ブログのコメント欄に書かれていたことでは、警戒区域のどこかの市では国からの通達で、家畜の連れ出しは禁止されており、安楽死も自己負担の費用で行えと言われていたという。

この話が本当なら、テレビのニュースで牛の飼い主の嘆きを見て、「何で連れ出さない」「何で一気に殺してやらない」と怒った人もいるだろうが、飼い主にはどちらもできなかったわけだ。こんな時に安楽死させる金などあるわけがないだろう。

牛舎の中に入れておくか、放して野良牛にするかも飼い主は悩んだろう。今回の処置で野良牛は牛舎に戻すそうだが、それが残酷かどうか以前に、できるのだろうか、はたしてそんなことが。大変な手間だろうし、不可能に近いのではないのか。

肉牛はいずれは屠殺される運命だから、餓死とどっちが幸福かというあまり楽しくない議論もあるようだが、野良牛は放置された畑のキャベツを食べていたりして、見ていると案外つかのまだが幸福そうでもあるらしい。
「シートン動物記」でオオカミが牛を襲う話に慣れ親しんだ身としては、その内野犬化した犬たちが牛を襲いだすのではないのかだの、どうせ殺すなら、消毒したり埋めたりせずに放置して犬や猫の食料にした方がおたがい浮かばれるだろうにだのと考えたりする。

第一、牛の殺処分や死体の処理が「衛生上の問題」というのは、相当のブラックユーモアじゃないのか。放射能で立ち入れないような地域で、人間の遺体も放置していた地域で、死んだ家畜が腐るぐらい、どういう影響があるというのだろう。危険をおかして入って行って埋めてくる程のことなのか。

ブタやニワトリの話も出ていたが、彼らの映像はニュースでも見ない。
ブタは牛以上にいろいろとひどい扱いをされてきているからなあ、人間に。映画「アトミック・ソルジャー」だったかの、米国の原爆実験で、爆心地におかれて実験材料にされていたブタの姿を思い出す。粒子の粗い白黒画面で、彼らが吹っ飛び、焼かれ、ちぎれている姿が映っていた。今、警戒区域のブタたちは、どうしているのだろうか。

どのみち、家畜の問題はさまざまな要素を含む。ペットと別に切り離して考えた方がいいかどうかは難しいが、救援運動をすすめる上では工夫がいるだろう。

ペットの連れ出しやエサやりには、部分的だが何とかしようという方向も少しづつだが出てきているようで、なお各方面への訴えをつづけたい。

民主党政権や菅首相を特に評価も支持もしてはいないが、自民党やその他の政党が政権をとっていたとしても、これ以上のことができたかどうかはわからないと思うから、この動物救援の件で政府や首相を攻撃批判するのはやめておく。だいたい、今そんなことをしていたら、民主党支持者や関係者がこの運動から脱落する恐れもある。必要な時は批判も攻撃もしなければならないが、不必要な分裂や対立を生むようなことをするのは、今は動物を助けることにはつながらないし、賢明な行為とは言えない。

庭では黄色いチューリップが散り、ツツジが鮮やかに開き始めている。雪柳を早く刈り込まないとと思いつつ、なかなか手をつけられない。

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カツジ猫