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居場所を見つけたカタツムリ

◎一年前に元の家の前の空き地に小さい家を建てたとき、玄関先におく何かがないかと町で探し、金もないのに、オランダ製とやらのしんちゅうの置物を買いました。まあ、そう高いわけでもなかったのですが。雨ざらしにしても大丈夫とのお墨付きだったし、あまり見かけないものだったので。
迷ったあげくに、ウサギとブルドッグとカタツムリ二匹といろいろ買ってしまい、結局玄関先には着工の年の干支でもあるからとウサギをおきました。これが、さすがは外国製といおうか、きつい目つきの痩せて筋肉質の、いかにも野ウサギ風で、全然かわいくないのです。そこが好きだったのですが。

そのため、ブルドッグとカタツムリの使い道がなくなって、ブルドッグは室内でカツジ猫が水を飲むガラスの花びんが倒れないよう、壁際にくっつけて押さえるのに使っています。カタツムリは庭やテラスのあっちこっちに置いていましたが、いまひとつ居場所が決まらなかった。
しかし先日、花を植えたとき、ユリの苗も二つ植えたのですが、その芽をカツジか私自身がうっかり踏みそうで、目印の石でも置こうかと思っていて、ふと気がつき、カタツムリをそれぞれの芽のわきに置いたら、これがわりとしっくり来ました。ちゃんと仕事を果たしている感じなのが、なかなかよいです。

◎このところ、ちびちび読んでいた森為泰の紀行ですが、弘化年間から明治初めまで、ぽ~んと飛んでいるのが何やら悪い予感がしていました。これだけ書きまくる人が、いくら幕末で忙しくてもこうまで書かないはずがないし、だいたい江戸の紀行作家は幕末も明治もあまりやることが変わらないのが普通だし。

この人の「歌日記」というのが、ある図書館にどさっと十何冊あるのは知っていたのですが、歌日記というからには歌日記だろうと(笑)後回しにしていました。基本的に私は誰かを調べるときは、その人の著作は皆集めるのですが、もう退職して年金暮らしの身で、十何万円もする複写などそうそうできるものかと思ったし。

しかし、こうなると、もしやと思って、おそるおそる目録をチェックしたら、この「歌日記」は弘化年間から明治初めまでとある。まちがいなく、私が今まで読んだと同じ、紀行ですよ。
しかたないから注文しました。遠くの図書館だから、確認に出かけていたら、それだけでまた十万かかる。
撮影がすんで現物が届くのは五月ごろだそうで、それまで十数万をどこかからかき集めなくてはなりません。洋服でも売ろうかな。

だいたい私は、書庫を整理して資料や本を減らそうとしているはずなのですが、整理しようとするとこうやって逆に資料が増えて金が減るのは、いったいまあ、どうしたことだ。まあ、いつものことではあるが。

◎3月24日にも書いておきましたが、再度、特定の民族に対して殺せとかレイプしていいとか公然とアピールしているデモへの対処を求める署名、もう一度アドレスを紹介しておきます。
気分の悪くなるようなプラカードの画像がありますが、どんなデモか理解するのには大いに役に立ちます。

http://t.co/GADfueLf6v

31日のデモでは、批判する人々が沿道にあふれた結果、「今日は『殺せ』というシュプレヒコールをデモ隊はしなかった。これは批判した皆の力だ」と有田芳生さんは評価していたようで、それはそうだろうが、ということは、このデモ隊、これまでは毎回「殺せ」とマイクでがなっていたのか。天下の公道で。
まったくもう、頭がどうかしてるんじゃないのか。ここは怒り狂うべきところなのに、あまりにばかばかしすぎて怒る気にもなれないのが一番困る。

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カツジ猫