断れやもうまったく
いやさ、私の故郷の大分県宇佐市て、かのトランプが大統領になって、日本も世界もドン引きしてたときに、JR宇佐駅前に安っぽいちゃちな「トランプハウス」作ってお祝いした町だから期待するのがいかんでしょうが、この時期に、「コロナで予定がなくなったから、どこかに行こうと思って」大分県に旅行して、五十人引き連れて首相夫人がやって来ると言うのを、「市民に感染を広げない安全のために」とか言って、お断りしないもんですかね。市長も神社も。
その昔、政治を我が物にして天皇もないがしろにした権力者弓削道鏡に対して、和気清麻呂がおうかがいを立てに行ったとき、そういうことは許してはいけないという神勅をちゃんと与えた神さまの神社の名が泣きますがな。いまだに、そのゆかりの「神勅の誉」という、私の子どものころからのお菓子が売られているし、私の通学路の横の小さな神社には和気清麻呂が船をつないだという石が祀ってあり(海は今ではもうずっと遠くにしか見えませんが、昔はそこが浜辺だったとか)、集落の名にも多くの人の苗字にも「和気」って名が残ってるんですよ。
私の高校の時の親友のおうちは、参道沿いの老舗なんだけど、もしかして、あそこでお茶か食事かしたんだろうか、勘違いのご一行は。そうじゃないといいが、ひょっとそうだったらお店の人は皆さん大丈夫なんだろうか。マスクしていてよかったんだろうか。そんなことまで気になってしまう。
ちなみに私は毎年初詣にあそこに行くたびに「安倍政権が一刻も早く倒れていい世の中になりますように」と、お参りしてくるんですが、まさか神さまが何か私に協力してやろうと思って、夫人を引き寄せたりしたんじゃなかろうね。そうでも思わないと救いがない。
私は先週末あたりから体調が悪く、だいたいこの時期は毎年こういう風に花粉症か風邪かって感じになるんですが、今年は何しろコロナの可能性もあるので、せいぜい外出をひかえて、家でだらだら過ごしています。まあ何がどうであれ、もう十日もすれば、よくなるか悪化するかのどちらかでしょうから、もうちょっと様子を見よう。
それで、行きつけの花屋さんに花を買いに行けず、スーパーで食料品を買い出すついでに花も買ってこようと思っていたら、みごとに忘れました。
しょうがないから、枯れた花を捨てて花びんを片づけ、テーブルの上を久しぶりにきれいに拭きました。玄関に飾ったユリは、まだ元気でいい香りをさせていますが、部屋の中にも何か嗅覚をチェックするものがほしいから、庭で咲き始めたジャスミンを切ってきて、小さいびんにさして窓辺に飾りました。きついぐらいの甘い香りが立ちこめています。
最近、納豆とトマトをよく食べるのですが、先日買ってきたトマトは、それまでのとちがって、久しぶりに昔ながらの野趣あふれる青臭いトマトの味がして、なつかしかったです。でもメーカーを確認してないから、どこのトマトかわからない。ちょっとくやしい。
写真は正月にお参りした宇佐神宮の風景。あそこをぞろぞろ変なご一行が歩いたと思うと、何だか狂気のSF世界のひとこまのような気がします。
そう言えば、昔まだお若い上皇ご夫妻が見えたこともあったのよね。知り合いの人が巫女さんや何かで宇佐神宮にはたくさんお仕事をしていて、その一人が、建物に上がられたときに皇后が脱がれた靴をそろえようとしたら、砂利がいっぱい入っていて、きれいに捨てておいた、という話をしていて、村の人たちは、あんな偉い方々は、砂利が靴に入っても、立ち止まって脱いで靴を振るったりなんかできないから大変だよなあと、皆で同情していましたっけ。