1. TOP
  2. 岬のたき火
  3. 日記
  4. 映画「アンネの思い出」感想。

映画「アンネの思い出」感想。

◇ツタヤの棚で見かけた覚えはあるのに、なかなか見つからず、とうとう店の人に聞いたら、目の前に(目の上の棚?)ありました。いかんなー、最近ハンター能力が落ちとるな。

「アンネの日記」でおなじみの、アンネ・フランクの親友で、彼女は生きのびたんですが、ハンネリ(映画ではハネリになってた)の思い出を織り交ぜながら、逮捕された後の収容所の場面も含めて、アンネの一生(短いんだよなあ)や日記のことを描いています。

私はアンネの書いた童話の文庫本まで読んでたりするんで、こういう映画を見ていると、いろいろ勝手に脳内補完しちゃうのですが、それでなくても、大勢の人が知ってるアンネの話を、どこまで「皆が知ってること」として書くのかは、難しいよなあ、考えてみると。

だから、何もアンネのことを知らないで見た人には、ちょっとあっさりしすぎてるのかなと思ったけど、特に逮捕後の話なんて、想像するだけでもつらくなるとこがあるので、このくらいが限界かな。これだと、少女どうしの友情が強く打ち出されて、悲しい中にもさわやかで、はなやかな甘さもあって、たくさんの人に見てもらいやすい気もします。

でも、実は久しぶりにこの手の、というか、ユダヤ人がつぎつぎ逮捕されて収容所に連行される、よく見せられる場面を映画で見たせいか、なんかもう、ずーっと感じてたのは、関係ない余計なことだったんだよなー。

「シンドラーのリスト」見たときだっけ、キャラママさんたちと言いあってたのは、「あれは今の時代なら絶対に、あり得んなー。自分らの同胞がどこに連れてかれてどうなったか、皆知らないままで、ヒツジみたく、おとなしく汽車(貨車か)にのせられて収容所に集められるなんて、今の情報化時代なら、とっくに情報が広まって、あっちこっちで暴動になるよねきっと。ネットがなかった時代からこそ、あり得た話やん」って、ことでした。

それ、まるで、ちがってたんじゃないかって、この震災後、特にキャラママさんが紹介してる避難ママたちの体験談なんか読んでると、身にしみて感じます。
この情報化時代でも、必要な情報、正確な情報はまったく流されて来ないで、どこかで誰かがえらんで、つまんだ情報だけがざぶざぶじゃんじゃん流される。
阪神淡路大震災のときは、インターネットやメールが活躍したんで、私たちも、けっこう民間の情報でも行けるぜ、みたいな気になってたんでしょうが、そりゃ、目の前の現実だけだったら、かなりネットは有効だろうけど、こと放射能だの電力だの、ついでに言うなら選挙でも、一般では知り得ない情報となると、もうだめやん、ネットの海も何にもならないと言っていいぐらい、とたんに情報の蛇口はせまくなる。

だいたい、まがりなりにも、泣いても笑っても、とにかく11党が出てきてるのに、新聞ときたら、しょーもない記事ばかりのせてるわりにゃ、11党全部の政策をまったく紹介しないで、たかだか4党の政策、それも全部じゃない、一部だけを表にして、さあこれで選びましょうって感じの報道。なんか、恥ずかしくないか、みえみえぶりが。それならいっそ、それぞれの新聞で、支持する政党決めて宣伝する方がよっぽど正直ってもんでしょうが。

つまみ食いした政党の、つまみ食いした政策ならべて、皆を誘導する、みえみえの報道は、もういいかげんにしてほしい。そのときどきの新聞やテレビの流行って、もう何となくわかるんだよねー。あー、この人や政党に熱あげてるなーとか、あー、さめたなーとか、あー、こっちに鞍がえしたなーとか。
新聞やメディアが、好みや主張を持つのはいいさ。でも、それ以前に、最低皆が共有すべき、客観的事実をもっと教えておくれでないか。

と、まるで関係ない話になってしまったが、アンネたちの運命を考えるにつけても、とにかく私たちは選挙に行って投票して、ああいう時代が来ないような努力だけは、最低限でもしとかないとなー。

◇キャラママさん。
12月10日もだし、12月9日にも、「九条の会」が放射能についての講演会をするんでしょ? くわしいお知らせ、待ってます!

Twitter Facebook
カツジ猫