歌川国芳展
今夜からめっぽう寒くなるらしい。雪まで降るかという話なので、暖かい内に行ってやれと思って、北九州市立美術館で月末までやっている、「歌川国芳展」を見に行った。コロナのせいか、わりと空いていて、ゆっくり見られた上に、中身もたいそう充実していて、楽しめた。
実は前回、「戯画から漫画へ展」(よく覚えてないので適当)を見に行ったとき、何となく肌に合わなかったせいか、しけて、さえなかった印象が残っていて、今回もあまり期待していなかったのだが、今回は国芳その他の絵の迫力も、内容の面白さもあって、見て回る間に勝手に元気づいてしまうほど、パワーとエネルギーにあふれていて、どの絵もどの絵も見飽きなかった。まあ、水滸伝だの八犬伝だの軍記物だの、こっちの興味ある話の絵が多かったせいもあるかもしれない。でも、それだけじゃないと思う。美人画は気品があったし、武者絵は皆いい男だったし、動物たちも迫力あったし、走り書きの落書きもセンスが光っていた。
水滸伝関係の絵とか見ていたら、108人の英雄のイメージがいろいろ意外で、それも楽しめた。燕青は変にかわいらしいし、黒旋風は獣みたいに獰猛そうだし、え?と思ったのは阮家の三兄弟がびっくりするほどカッコいいイケメン枠になってたことだ。私が好きな張順もそこそこいい男っぽかったし、漁師とか泳ぎの達人とか、水関係者?は人気があったんだろうか。色男に描かれそうな花栄とか林冲とかより、ずっと二枚目になってたよ。
国芳は猫好きだったらしく、猫の絵もいっぱいあるんだけど、あまりかわいくないのよね。と言って私が好きなブサイク猫でもないのよね。結局はがきもグッズも買わなかった。代わりに図録をいろいろ買ってしまって、そこそこ散財した。
入り口の通路に写真撮影コーナーもあって、大きく引き伸ばした絵もあったので、調子に乗って撮りまくってしまった♫ ごらんになります?
こんなちっちゃいカット?も、今風にお洒落でしょう?
自撮りでも無理やりこんな写真も撮れちゃう(笑)。
もちろん、誰かと行ったら、もっとちゃんとしたツーショットも撮ってもらえるだろう。
いや、市立美術館の回し者じゃないですけど、この展覧会はお奨めですよ。
ただ絵がかなり多いし、現物は小さめなので、近づいてゆっくり見ないと面白くないから、わりと時間のとれる時に行ったほうがいいかもです。私は一回休憩してランチを食べました。館内なら何度も出入りできますから。
おまけで、入り口の彫刻も。撮っていいと言われたので。
今朝は、菱岡憲司氏から小津久足の書簡集の新刊も届いて、それもめっちゃうれしくて興奮したんだけど、それはまた明日書きます。