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母と猫

※キャラママさん じゅうばこさん
御心配をかけましたが、何とか仕事場近くの老人ホームに母を入居させる事が出来ました。窓から緑の木々や青い山並みや街が見え、職員の皆さんも親切で母は大分元気に成って来た模様です。
此の一週間其の為の諸手続き等で走り回りましたが、御蔭で全てが順調に運んで何とか一段落しました。

今朝は早朝に仕事場を出発して母の居ない実家に向かい、墓掃除をして自宅の仏壇も綺麗にし、夕方御住職が見えて御経を読んで行かれました。此れで一先ず盆の行事は終了です。御先祖様の霊は久し振りに帰って来た家が散らかって居て呆れたかも知れませんが母の移動や母家のリフォーム等で中々片付けられないのです。明日から又少しづつ進めて行く他無さそうです。

※母が居ないと実家に戻ってものんびり出来るので助かるのですが、猫のモモがまるで母の怨霊の様に甘えてしつこく付き纏い、私も我慢の限界です。
餌をやる人は来てくれて居るのですが淋しいのか私から離れようとしません。
以前はもっとマイペースな猫で一人で好きな場所に寝て居たのですが、余りにべたべたするので仕事も出来ず私は彼女を締め出して自分の部屋に籠って仕舞います。
付き合う時間が短く成る程彼女は必死で甘えて離れず、其れが嫌だから私はますます彼女を避けると言う母に対する時と全く同じ図式に成るのが笑えますが救われません。

特に食事の時は何か貰おうとテーブルに上がって来ます。すると私は母と食事をして居た時もこうで、しかも母は何故か自分では料理を分けて遣らず、当然の様に私にまかせて居た事を思い出しては不快に成ります。
母も一人で食事をする時は自分の料理を猫に与えて居た筈ですが、私と食べる時は猫に料理を分けて遣るのは私の役目と思って居る様で、私は長い運転をして帰って来て立って居られない程疲れて居ても母の為に夕食を作らなければならず、漸く作って食卓について食べ始めても今度は猫に自分の料理のおすそわけをするのに忙しく、目の前の自分が倒れそうに成りながら作った料理を口に入れる暇も無い。母は其の間平気で自分の前の物を食べて居て、私と食事が出来るのが満足そうでした。

今母の居ない食卓で猫に料理を分けて遣って居ると、其の時の怒りや疲れやひもじさの全てを思い出して、母が幸福と思って居た時間を私は全く幸福とは感じられなかった事を改めて思い知らされます。
母を嫌いでは無いし母も悪い人では無いけれど、便利で快い存在を自分の為に使って使って使い潰して、其の事に全く気付かないで居ると結局は其の様な存在の全てを失う事に成るのだと改めて思います。

モモは私と寝るのが大好きだし、母のベッドは快適で疲れがとれるのですが、其れでも今夜は私は自分の部屋のソファベッドで寝てモモは締め出そうかと言う気持ちに成って居る所です。

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カツジ猫