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母の話

母はテレビを見て居ては、子どもの頃に中国から引き揚げて来た時の事を思い出すと言って、被災された方々の今後を「此れからが大変だ」と心配して居ます。此れまで聞いた事の無かった当時の苦労話を沢山聞かされました。祖母が親戚に借金をして回った話、自分達子どもは決して親を困らせない様、欲しい物も我慢して何も要求しなかった話等々。

テレビや新聞等でも次第に子ども達に絵本や漫画を与えてはとか、大人にも本や楽しみが必要だとかいった指摘が出て来て、良い事と喜んで居ます。
キャラママさんが心配して居たペット達の事も次第に報道され始めて居ますね。

其れは其れとして私の方は、避難所で生活する子ども達の映像を見ると、玩具や漫画が無くても彼らは此の非日常を楽しんで新しい生き方をする力も持って居るのではと考えたり、被災地の方に美しい物を差し上げたい見せたいと思う自分も傲慢で、人々を取り巻く海や山の美しさは私が差し上げたいと思う雑貨や衣服等より余程美しいではないかと思ったりします。

あの美しい海や山に抱かれて人々はずっと暮らして来て居られて、其の海があれだけ残酷な仕打ちをしても、残った方々は決して海を憎んでは居られない様なのが、ニュースの画面から伝わって、自然へか人間へかの、畏敬の念さえ生まれて来そうです。

後は兎に角、原発を何とかする事ですね。私に何も思い付けないのが歯痒い限りなのですが、海や山とは違っても、人間が作った物は私達人間の手で何とか出来ると信じたいです。電気を使って恩恵に浴し、其の実態に無関心だった責任として、自分と自分の愛する者が傷付く覚悟は決めて居ますが、其れでも人間の力を信じたいです。

今日は風は冷たかったのですが良い天気で、洗濯物が良く乾きました。裏の川の鴨達は土手の道の上まで上がって来て羽を休めて居ます。

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カツジ猫