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毒気

※キャラママさん

むなかた九条の会の活動何時もながら御苦労様です。出来るだけ参加する積りで居ます。
私の方はブログで毒気を吐き散らすのも良くないと控えて居ましたが、そうしますと次第に自家中毒で体調も悪く成りそうですので、少しだけうっとうしい現状を書かせて頂きます。

老人ホームの老母が次第に認知症めいて来て、様々な妄想の様な事を話すのは其れ程気に成らないのですが、此のひと月近くしきりと、実家で昔一緒に様々な市民運動や政治活動をした方の御名前を持出して、実家の方は全て○○さんが管理してくれて居るから大丈夫だの、同じホームの同居者が其の実家に行って○○さんの組織に入ろうと画策して居るだの、ホームの職員が不親切だったから○○さんに言って辞めさせて貰おうだの、○○さんへの信仰が著しく成って来て居ます。

私も「そうなの」と聞流して居たのですが、母にとって何が良いか以前に私の気分が悪く成りそうで、昨夜「○○さんは、此処の施設とは何の関係も御有りではないし、実家も管理して下さって居る訳ではないよ」と申しました。すると「でもうちの本家は○○さんでしょう」と言い出しました。「あの人はうちとは何の関係も無いし、実家も此の施設も全部世話して管理して居るのは私だから。貴方は又其れを忘れて居る様だけれど、私ももう疲れて限界だから、少しは私のして居る事も見て置いて」と言って帰って来ました。

※母の様な人は社会的な活動に参加して平和運動や選挙活動や、世の中の為に忙しく飛回って居た時が一番充実して居たのでしょうから、其の頃の「同志」だった○○さんを神格化して居るのでしょう。母は昔から此の様に何かの弾みで勝手に話を作ってどんどん深みに入って行く事が良く有り、今度もそうなのでしょう。

○○さんも其の組織も私は立派と思いますし、母の様な人達の無償の献身的な活動に依って大企業や大資本をバックにした様々な危険な企て・・例えば改憲や原発稼働等が食止められて来た実状も理解出来ます。
けれども母が其の様に正義や未来の戦いの為に時間も金も捧げて居た間、実家は無人の家以上に荒れ果てました。仕事の間に私が帰っても、長途の運転後の深夜に着いても家の窓ガラスは割れ床には猫や犬の糞が散らばり、一晩横に成って眠る所か座る場所さえ有りませんでした。其れでも何時も集会や抗議行動に誘いに来られると母は断りませんでした。

祖父も村医者として地域の為に長く尽した人でしたが、其の祖父の晩年や母の晩年を見て居ると、社会や地域の為にどんなに身を粉にして家族や自分を犠牲にしても、年取って衰えたら其れこそ廃馬の様に見捨てられて省みられず、何の見返りも無い事が痛切に理解されます。そうでなければ又、其の様な活動は成り立たない物なのでしょう。

私は此の十年近くを掛けて、金も注ぎ込み時間も労力も費やして廃屋以下に成りかけて居た実家を人も泊められる快い古民家もどきの住宅に改修し生まれ変わらせました。今、帰省して甦った家や庭に居ると心から安らげますが、其の為に私が払った犠牲は経済的にも時間的にも決して少ない物では有りません。

※母が其処で一人で暮らせる様、私は限界まで努力しました。そして今、老人ホームに入って母は快適に暮らして居ますが、其の毎月の入居費の為に私は必死で働き、節約し、そんな合間に時間を割いて母を訪ねて話相手をして居ます。けれども毎度の事ながら尽せば尽す程母には其れが当たり前に成り、私がして居る事を決して見ようとは致しません。

人間は自分に最も尽してくれる相手を最も無視して有難がらないし大事にもしません。其れは分って居ますから私も放って居ましたが、自分が限界に成る前に、出来る範囲に母への心配りは縮小するしか有りません。例え其の結果母の命が縮まっても、其れは止むを得ない事です。

此の数カ月溜まり続けて来た疲労が私の精神と肉体を蝕んで居るのが、はっきりと分ります。生き延びる為に自分を自分で守るしか有りません。
社会や周囲に献身的に尽して居る人の背後には多かれ少なかれ同様の事情が有るのだと思います。母にしても彼女が男性で妻が家を支えてくれたら、もっと違って居たのでしょう。だからと言って、私が其の代役を務める気持には到底成れません。

※最初に書きました様に、此れは自分の中の毒気を吐出しただけなので、コメントは一切不要で御座います。頂いても削除するかと思いますので御許し下さい。

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カツジ猫