淋しさはこみあげるけれど。
◇昨夜はちょっと時間に余裕があったので、借りてきた「私はラブ・リーガル」の新シーズンのDVDを、上の家の大きなテレビで見ようと思って、入れてみたら途中でとまり入力切替もできなくなりました。
リモコンの電池が切れていたのかもしれませんが、いろいろ回復を試みていて疲れてしまい、あらためて見て大きさも痛感し、これも何かのメッセージかもしれないような気もして、残すつもりでしたが、廃棄処分に決めました。
15年ほど前に「仮面の男」や「グラディエーター」の映画にはまりまくって、当時としてはかなり高い大型のテレビを買ってDVDを楽しみ、その後、古いビデオをDVDに入れなおすために、これまたかなり立派なプレーヤーを買っていたのですが、若い電気店のご主人がすこし高級な設定をしてくれたおかげで、チャンネルの切り替えその他がものすごくわかりにくいのです。私は何とかやれるのですが、他の人、特に高齢者などはまず絶対に扱えるとは思えません。まあどうせ、あの重さと大きさでは、もらってくれる人はいなかったでしょう。
だから、私が使えなくなったら、それでおしまいだとわかっていました。だからなおのこと、手放すのをためらっていました。
画質や音質はとてもいいのです。本当にたくさんのDVDやテレビ番組をこのテレビで楽しんで来たし、その前のこたつやソファで至福の時間をすごしました。三毛猫シナモンもいっしょにいてくれたし、カツジ猫がテレビの上に乗っている写真もあります。まだ何とか猫の寝そべれる幅があったのです、このテレビには。
◇気持ちの変わらない内にと今朝リサイクルショップのアドレスをさがしましたが見つからず、また迷いかけそうになっている時、家電を引き取りますと車で流しながら回って来た業者の方がいて、思わず呼び止めて引き取りをお願いしました。ものすごく重かったのですが、お一人で運んでくれて、引き取り料も安くてすみました。運び出す合間に私はこっそり、テレビとプレーヤーを抱いて、長年のお礼を言いました。
今日はいい天気で、家の前の坂道を下って行くトラックの後ろに積まれたテレビを、私は庭先から見えなくなるまで見送りました。
十何年も居間のすみにあったテレビなので、まだそこにありそうな気がします。おいてあった場所を見るたび淋しさがこみあげるけど、でもしかたがないですね。
◇下の新しい家の小さいテレビはアンテナにつないでなくて、DVD観賞用なので、今わが家には普通のテレビはないことになります。そうか受信料を払わなくていいのだと思ってさっそくNHKと銀行に電話して、引き落としの解約手続きを確認しました。
先日、何かの集りのとき、どなたかが安部首相や籾井会長への抗議として、受信料不払いも考えていいということを言っていらして、実際最近では集金の人に「払いません」と言うと昔より納得して(まあしてはいないでしょうけども)帰られる方が多く、中には「籾井会長の姿勢が」とか「籾井さんが」と理由を言いかけたとたん、「そうでしょうねえ」とそれきり帰られる人もいるという、ほんとかいなと言うような話もありました(笑)。
私は教育テレビの特別番組など、よい報道も多いので、そういうところでがんばっているNHKの職員への応援もこめて、不払いは遠慮していたのですが、まあ当分は実際にテレビがないので払わなくても許されるでしょう。
◇庭ではそろそろ、キンモクセイが咲き始めて、いい香りが漂っています。