深夜番組
夜中にNHKが流してくれる音楽と外国の風景の映像を、わりとよく見る。いつも流す番組ではないので、時にはちがうものも見る。今日は教育テレビの方で、能登の被災者の中の障害者の人たちの特集をしていた。子どもが自閉症で、避難所を転々とした若いご夫婦、階段のある避難所に見ただけで入れないと思って車中泊し、水不足で体調を崩して入院中の下半身不随の方、視覚障害で避難所の生活の中、汚れたトイレで他人の便に何度か触れてしまった方など、それぞれに凄惨で見ていて苦しかった。水が出ない、個室がない、などなどの事実が、どれだけ弱者の上にのしかかり、かろうじて維持していた生活を破壊するのか、想像していなかったわけではない。想像が具体的にあたりすぎて苦しい。
この方々は選挙に行って、こんな状況を変える候補に一票を入れて下さるのだろうかと、ふと思う。そんな余裕がないというか、そこに力を向けることの必要さをわかって下さらないで、自分が弱いからいけないと思ってしまわれるのではないだろうか。自己責任とか自助とかいうことばの冷たさ、残酷さ、罪深さに歯をくいしばる。下半身不随の方は「くやしい」と、くり返しておられたが、そのくやしさが決して自分に向かないことを祈る。
このような方々の声や存在は、快い未来を私たちが作るのに一番必要なのだ。この方々の要望を聞き、この方々が快適に幸福に暮らせる世の中をめざすことを、政治家も私たちも基準にしなければならない。そのためにも、この方々に不満や怒りを持ってほしいし、ぶつけてほしいし、その前に、「この人たちに比べれば自分はまだ恵まれている」と思う余裕のある私たちこそが、この人たちに代わって、この人たちの分も、わがままを言い、要求を述べ、自分たちに快適な世の中を作らせて行かなくてはいけない。
つくろったセーターの見落としていた穴がいくつかあったので、それをふさいで、ついでにキッチンの洗い物を片づけ、明日の料理まで作ってしまった。高いのを思い切って買ってきたきゅうりの一本と、グリーンピースの一パックを、なかなか使えないで、とっておきすぎて冷蔵庫で腐らせてしまったので、くやしくて、野菜や農家にも申し訳なくて涙も出ない心境だ。こんな気持、豚には失礼だが豚のように宴会で飲み食いして、更に貧しい人たちを苦しめ、国を原発や軍備で苦しめる計画を相談してる自民党の方々にはどのくらい想像がつくのだろうな。実感できるのだろうな。
ほんともう、ゴジラとコングの映画でも見に行ってやろうかしら。うさばらしに。
庭ではラベンダーも満開だ。晴れたら庭仕事にもせいを出さなくては。