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温度差

由布院のホテルの無料宿泊券が残っていたので、急遽一泊して来ました。
大分の友人とホテルで落ち合って飯でも食おうかと誘ったら、もう一年ぐらい人との会食はしておらず外食もせず、徹底的に自粛しているので、まだ出かける気にはならないとのこと。大丈夫か、こもりすぎてセミにでもなっているんじゃあるまいか。
途中で聞いたカーラジオでは大分県は昨日は感染者ゼロだそうで、そりゃ県民がこの意識でいたらそうもなるわなあと変に納得。

「由布院は修学旅行生や若い人で混雑してるようだから気をつけろ」と友人はメールで注意してくれましたが、いい天気のわりに人出は少なく、紅葉は終わり桜はまだの静かな季節の中をのんびり散策できて楽しかったです。川の土手には黄色い菜の花と水仙が咲き乱れていました。
夜の食事も、いつもは少し多すぎて、部屋に帰ってバテるのですが、今回は量がちょうどよく、しかしあれは若い人などには足りないのではといらん心配もする。
何しろこのところ家では古古米ばっかし食べてるので、ごはんはこんなにおいしかったかと、もうそれだけでもうっとりしました。

それにしてもさ、大学の若い同僚の一人は、コロナは権力者の陰謀で実体はまったく危険ではないのだという説を支持してマスクもつけないようにしているようだし、私の身近なところだけでも、この温度差のすごさは何なんだ。同じ国とも思えない。

朝のホテルのベッドで、由布岳を横目で見ながら、荷物に突っこんできた菊池寛の文庫本「マスク」を読む。スペイン風邪の流行を題材にした短編を集めたもので、この時期に合わせた企画だろう。これが、どの短編もどうということないが、妙におかしくて、面白く、何度も一人でにやにやした。コロナに右往左往する今と似ているところも多く、同じ筆致で現在を描いたら、それなりにいい作品ができやしないかと思ったりする。

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カツジ猫