無敵
◇弱い人に無神経で残酷な人ほど、強い人にはとことん甘えて恥じないもんです。弱い人や劣った人のことを気にするほど自分は強くないと言い、強い人の孤独や苦しみや負担を思いやるほど自分は強くないと言うんだから、もう無敵よねー(笑)。
私が一応無神論者なのは、神さまがもしいたら、あまりに気の毒と思うからで、そんなつらい存在(神さまのことよ)なんて、もう想像したくないというか、そういう存在があると思うだけで、救われるどころか、胸をかきむしられて、どよーんと落ちこんでしまうからなあ。君主制やなんかに対するキャラママさんの感覚も、これと近いのかもしれない。
◇ところで「新世界より」なんですが、(ネタばれっす)あの世界は理想社会でも何でもなくて、相当どこじゃない恐い社会ですが、しかし先祖がそれを作ったんだから維持していくっきゃないという、あきらめだか覚悟だかがいさぎよくって、いいですね(笑)。
アニメにもなるそうだけど、最近のマンガの絵柄って私あんまりノレないんだよな。みょーに、ほそぼそしすぎてて。まあしかたないけど。
それと(ネタばれでーす)、この世界の人類は人を殺したら自分も死ぬように設定されてるわけだけど、これもみょーに現実的よね。だいたい私は人類の文化がどんどん進んで、男女を問わず、ぜいたくに慣れて文化的になればなるほど、仕事としての人殺しをするとダメージが大きくなるはずで、だからきっと戦場でのトラウマや後遺症は昔より増えてるはずで、だったらその内いやでも戦争はできなくなるかもしれないと、なかばやけっぱちな(もうそれを待つしかないかって意味でやけっぱち)希望を持ってたぐらいなんだけど、そういう人間の発展だか退化だか(まあ多分発展だろう)についても考えてしまった。
その一方で、少年兵問題が起こって以来、微妙なことにもなりかねないけど、一応児童文学やファンタジーでは、子どもでも主人公たちはモンスターや悪人は、けっこうばすばす殺しまくるわけで、そういうお約束の設定で盲点になってる感覚を、「新世界より」は最後にとんでもない大トリックにしてるからなー。あれはすごいと思うよ、マジで。
◇ゆきうさぎさん。
その内にモモちゃんの好きなカツオのかんづめ持って、お墓参りにうかがいます。
ご実家の庭に眠れたら、モモちゃんは満足でしょう。