牛のトロフィー
大相撲は琴櫻が優勝した。私は豊昇龍も何だか嫌いじゃなかったから、優勝決定戦はある意味ぜいたくな楽しさだった。ついその後の表彰式なんかもベッドに寝転がったまま、ずっと見てたが、最初の二つの賜杯授与の後はインタビューになって、その後また再開されたいろんな賞やカップの授与の様子はあまり映らなかった。私が子どものころは、のんびりしてたのか、最後までいろんなところからの賞が渡されるのまで全部中継していて、それはそれで面白かったんだけどなあ。今回も、ちらちら映る、いろんな賞には、何だか面白そうなものもあって、大きな真っ黒い牛の像がカップになってるのなんか、もっとじっくり見たかったよ~。
写真をしつこく探していたら、それらしいのが見つかった。この記事の中の「写真4枚」とある中の三枚目に映ってる「牛一頭」みたいなトロフィーらしい。本当に牛1頭分の肉をもらえるのかしら。
前にも何度か書いたっけが、亡くなった母は琴櫻のお父さんの琴の若が好きで、見るたびに「きれいやねえ。早く横綱になって土俵入りをせんかねえ」となんだかよこしまな方面から期待をしていた(笑)。琴櫻が優勝して今は部屋の親方になっている琴の若もニュースの画面に出て来た。あいかわらずきれいで堂々としていたが、現役時より更に優しげになっていて、息子の琴櫻の方が強そうだった。お父さんはあんまりというか全然憎たらしいところがなくて、その分、どこか線が細かったものね。
プロ野球も相撲も終わってしまったので、ぼんやりいろんな番組を見てたら、袴田巌さんとお姉さんのドキュメントをNHKがやっていた。今朝、マッサージに行って、足腰が弱ってきたという話をした時に、スタッフのお兄さんに、「テレビで見たけど袴田さんは、牢屋にいた間、毎日必ず欠かさずずっと独房の中を歩き回っていたらしいよ。そうでもしないと足腰が衰えてしまったろうね」と感心すると、お兄さんは「あの人かわいそうですよねえ」と、しきりに気の毒がっていた。「まちがえて捕まえるまではまだしょうがないとして、まちがいかもしれないとなった時に、もっとちゃっちゃっと手続きして調べ直さないといけないのに、あの時間のかかり方がねえ」と私も言って、そのあとお姉さんがえらいとか、死刑の判決が出てから手紙の文面も変になりすっかり心がこわされたみたいだとか、そりゃそうでしょうとか話がはずんだ。
そのあとは猫の話になって話題が変わったので、話すひまがなかったが、番組を見ていて私がもうひとつ救われたのは、初動捜査で「ボクサー崩れ」という偏見から逮捕されたといういきさつもあって、全日本のボクシング協会か何かが、とても暖かく全面的に袴田さんを支えて無罪の訴えに力を貸していたようなのが目に見えてわかったことで、その映像の数々が何だか本当に心にしみた。袴田さんが若い時にボクシングで作った記録の一つは、今もまだ更新されていないことも初めて知った。
そろそろいよいよ寒くなりそうで、上の家のすみっこに放りだしていた立派な毛布二枚をクリーニングに出そうと車に積んだまま、まだコインランドリーに行けてない。服の入れ替えもなかなか進まず、ありあわせのものを寄せ集めて変なファッションばかりで出歩いている。いろいろ、何とかしなくちゃなあ。ちびちびいろいろ、進んではいるのだけどね。
写真は昨日話した、古いランプ。ごらんのように常夜灯として一応きちんと活躍してます。お月さまみたいで、ちょっとかわいくないですか?