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猫も杓子も。

◇江戸時代の絵本の「黄表紙」には、「未来にはこうなるだろう」と、でたらめな予測を並べるパターンのものがあって、「猫も杓子も芸者になる」という予測を絵にしたものがある。猫と杓子が芸者の衣装で歩いていて、猫が杓子に「杓子さんは、さぞ、ちょっちょっと、ころびなさろうな」とか言ってる。

などと言うことはどうでもいいが、私は特に政治的、社会的なことについて、この「猫も杓子も」状態というのが、ほんとはあんまり好きではない。中国が北朝鮮がと「今なら言ってもかまわない」という感じで、周囲が言うのが実にイヤで、果たして言ってる内容がイヤなのか、便乗迎合して弛緩してる口のユルサがイヤなのか、自分でもよくわからなかった。山田風太郎の忍法小説風に言うと、こんなしまりのない口のやつは、どうせ下の口だか後ろの口だかもしまりがないんだろうと内心ののしっていたぐらいである。

◇戦争法案に反対する声がまだそれほど多くなかったころ、「シールズ」やその他のネットで、ちょっといいなと思った話を、何となく拾って集めていた。だが、こういう情緒的なこと、「皆がやってますよ」的なノリで言うことではないと思っていたので、このブログでも紹介するのはひかえていた。

そうしたら、ずいぶんたまってしまっただけではなく、状況はどんどん変わって来て、この数日はもう首相を弁護する方に勇気がいるようになっている。あー、もうきっと、こういう流れでフランス革命は貴族の首をはね、ベルリンの壁はこわされ、関東大震災で朝鮮人が殺されたのかと、いっしょくたにしてはいけないものを、いっしょくたに考えてしまう私はやっぱりどこか、まちがっているのだろう。

◇だが、私はよく、自分のいる場所で、ああ、あの人が私に近づいてくるということは、私は今、人気者で目上の覚えもめでたいのだなと、何となく基準にしている人がいた。自分がおかれている位置を知るには、そういう人の動きはものすごく役に立つ存在だった。逆に、おおむね立派で尊敬でき信頼できる人というのは、何があっても私に対する態度は決して変えないから、うれしいんだけどありがたいんだけど、そういう点ではまるで役に立たない(笑)。

私は首相に個人的な恨みはもちろんないが、とにかく人の上に立つのだけはやめてほしいし政治家もやめてほしいと、切に願っている。冗談でなく首相としては、たま駅長の方がまだましなぐらいだろうと確信している。
そしてまた、状況が決して楽観を許さず油断できる状態でないのもわかっている。
だから、今のような首相退陣につながる世の中の動きは、大変に歓迎する。それは国民がいろいろな体験や勉強をして、着実に学んで来た結果だとも理解している。

それでも、なおかつ、状況がここまで来たら、あんまりよく考えもせず、戦争法案反対、首相はバカだと言ったり思ったりしている人たちも、確実に存在するんだろうとも思う。中国や韓国のワルクチを、平気で口にしていたのと同じノリで。
それとも私は甘いのかな。まだまだそこまでは行ってないのかな。

◇などと、ぐちゃぐちゃ迷いながら、ネットでひろった、ほほえましい話、印象に残った話、つぶやきなどを、一気に紹介しておきます。あー、あいかわらず、長いなあ、しょうもない前置きが(笑)。

○そういや(国会前の集会が)始まる前にお爺さんに「日刊ゲンダイに君達のことが書いてあって国会前来た。日刊ゲンダイ読んでン十年だけど、こんなの初めて。ワシはもう長くないから任せた(大意)」的なこと言われて記念に日刊ゲンダイ貰ったんやな。わしは泣きそうや。 ○昨晩だ。大学生の甥っ子が、連絡してきた。 「おじさん、国会にはどうやって行ったらいい?」 「俺も行くから、一緒に行こう」 ○今日、WAR AGAINST WAR のTシャツを着て出かけた。 帰り道、見知らぬ、私よりかなり年上の女性に 「そのTシャツ、何処で買ったのですか?」と、突然訊かれた。 「安倍さん滅茶苦茶で、気持が収まらない。そのTシャツ買って着たい」 とのこと。 驚いた。
○同僚の息子(大学3年生)が昨日、国会前抗議に参加してたらしい。読売新聞にインタビュー記事が載ってたって。「ネット見て、居ても立ってもいられずに来た」と。ちょっと泣いた。
○3.11以降いっしょに路上に出かけてきた友人の会社の社長が、最近のSEALDsとか若者の運動にえらく感銘を受けているらしく、今日の朝礼で話をしてくれと頼まれて友人はなぜか涙を堪えながらいろいろと説明したそうです。完全に流れがきてます。
○今日このチラシを配ってたら「俺も戦争法案は反対だ。周りでも頑張ってる人がいるよ。今回は選挙権ないけど今度の選挙ではちゃんと反対してる党にいれるよ」っておじさんが話してくれた。元気出た。
○「戦争法案が強行採決されたよ」とカミさんに言ったら、昼食のソバを途中でやめて「許せない!」と、澤地さんの呼び掛けで7.18(土)の午後1時きっかりに貼る予定だったポスターを家の入口に貼り、戻ってくるなり残りのソバを平らげた。
○学校で知らない先生に「頑張ってるね、シール!」って言われた。惜しいんやなぁ。
○これは激アツ。夜中に親に宛ててメールしたわけだ。「今日急遽帰ることにした。知ってると思うけど安保法制の件で国会前に行ってくる」と。そしたらさっき両親ともに「昨日自分たちも国会前行ってきたよ」との返信が。知らんうちに親国会前デビューしてたんやな。この勢いで「本当に止める」。 ○デモ帰りにタクシーで下北まで。今回の件を話しながら。そしたら降りるときに運転手のおじさんが「お金はいらない」の一点張り。「私も行きたくても行けなかったんだから、、せめてもの、、」とか言い出した。そんなこと思わせるようなことすんなや。
○今日の抗議で最後の方まであそこに立っていたお婆ちゃんとかね泣。腰まげて頑張ってシールズのコールに合わせて声だしててさ。 あの人達が一体どんな気持ちで来てるか考えてるとたまらん気持ちになるよな。 自分達はもう直接関係ないわけじゃん。で

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カツジ猫