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獄活。

◇沖ノ島の世界遺産登録(をやめてもらう)ために、アドバイスをもらおうと、今日何人かで街に出かけて、相談してきました。天神の喫茶店で落ち合ったのですが、車で来た一人は、よく街頭宣伝にも来ているようで、でも宗像で仕事があって忙しいので、宣伝をしたらすぐに毎回引き返すのだとか。「えー、何とストイックな。私は街に出たら血が騒いでお茶して買い物しないと帰れないよー」と言った私はその通り、皆と別れたあとで浮かれまくって、山ほど買い物して、いいきげんで帰って来ました。

買い物は主に、上の家の奥の部屋を喫茶店代わりにして、読書や創作にいそしもうと思うので、きれいなカーテンやフックをあさって来たのです。明日はこれを使って、奥の部屋をせいぜいきれいにします。と言っても、まだ片づかない荷物が山積みなので、いまいちですが、何かこうなると、その散らかってるのもインテリアのひとつになりそうな感じなのは、私の感覚も狂って来ているのかしらん。

◇これを作らないと、国連のテロ防止条約に加われない!と、ウソをついて、共謀罪を通そうとしてるアベ内閣ですが、その国連から、「共謀罪は問題がある」と指摘する注意文書をわざわざいただいたようで、もう本当に世界に恥をさらしてるというか、これを自虐的と言わないで何としよう(笑)。

そしてどうするのかと思っていたら、最近安倍晋三以上にとんでもない発言が多いスガ氏いわく、「あれは個人の発言だ」とか言って、国連に抗議するらしい。もう頼むから恥の上塗りはやめてくれ。

だいたい、何をどー考えても、国連の要職にある人が、世界に公開して出す手紙が、「個人の見解」であるわけなかろーが。そんな個人の考えをあっちこっちに手紙で出しまくるほど、国連がヒマなわけなかろーが。
どうもアベ周辺は、自分たちが個人の見解や解釈を勝手気ままにたれ流してものごとを決めてる間に、文明国の基準でいうところの個人と公人の感覚が決定的に狂ってきてるんじゃなかろうか。

安倍晋三と福岡教育大学の学長と、宗像市長の言うことすることが重なって見えてしょうがない、と日夜嘆いてる私だが、教育大学は先般、国の労働基準局かどっかから、学長の組合への対応は不当労働行為にあたる、と、これ以上ははっきり言えないぐらいはっきりとした決定を下されて、どう対処するんだろうと心配してたら、何と(もちろん大学の金を使って)国を提訴する裁判を起こしたと聞いて、私は椅子からころがり落ちそうになったが、まったくもう、あとにひけなくてどうしようもないと、人間何でもするものなんだなあ。

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◇私は最近皆に言ってるが、共謀罪は絶対に成立させてはならないが、仮に万一最終的に成立するにしても、ものすごく大騒ぎでもめにもめて最後まですったもんださせておかないと、成立したあとで、恐くてなかなか使えないか、いい気になってどんどん使うかの分かれ道になると思うから、これから毎日はすごく重要だ。
でも、それと同時に、共謀罪がもし施行されたら、私たちはどうやって自衛するのか、逮捕されたらどう黙秘するのか否認するのか弁護士に連絡するのか、徹底的に練習しておかなくてはいけないと思う。就活ならぬ獄活で、取り調べの練習ぐらいしていてもいいんじゃないかと考えたりしている。そういうことをやる中で、逆に実態がわかって反対する気にもなるんじゃないだろうか。そう思うと練習のために一回逮捕されておくべきかな。その体験を皆に広く伝えてマニュアル作成するために。

◇三浦しをんの「天国旅行」を読んでいる。この人の小説はどうかするとエッセイの方が面白すぎて、かすみそうになるので困るのだが、これはなかなかよい。特に「遺言」が最高だ。いろいろ笑えた。

磯崎健一郎の「終の住処」も一気に読んだ。これまた最高だった。改行なしの一気の流れが、不自然でなく新鮮で、芥川賞なんてどうでもいいのだが、これはたしかに芥川賞にぴったりの作品だと心の底から納得した。古くて新しく、ありふれていて独特で、目も心も洗われるような清々しい品格がある。でもどうせ評判はよくないんだろうと思ってアマゾンの感想をのぞいたら、はたして、げーーーーっと言うぐらい、あたりまえのライトノベルか新聞小説の感想みたいな感想が並んでいて、どどっと疲れた。ライトノベルも新聞小説もいいんだけど、その基準の感覚でこんなの読むなよ、せめて使い分けてくれ。近所のスーパーに行くときの服装とクラシックバレエ見に行くときの服装を同じ目で選んでどうすんだ。共謀罪の採決と同じぐらい、絶望的な無力感に陥るよなあ、こういう感想読んでると。わかってて読みに行く自分が悪いっちゃあ、それまでだけど。

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カツジ猫