現実を見て欲しい

キャラママさん

選挙の結果は色々と申し上げたい事も有りますが、私、菅首相が消費税を持ち出したのは、結果として「消費税が負けた」と言う事になるのを目指した高等戦術では無いかと考えたりした事です。
ついでに「憲法改正、九条廃止」も掲げてくれて大敗したら、もっと有難かったでしょうけれど。（笑）

境の工事は隣家の方と良い関係の内に（いずれ悪くなると言うのではありませんが）早く処置されて居た方が良いですよ。今回の事は幸運だったかも知れません。
我が家も草が伸びて来て、先日やっと前庭だけを綺麗にしました。

先日母が美容院に行きたいと言うので車で連れて行きました。髪を染めてカットして貰って随分綺麗に成りました。
私はその間に買い物や家事をして居ましたが、母は美容院に来て居た他のお客と話が弾んだ様で生き生きして居ました。
美容院の女性も長い付き合いなのですけれど、迎えに行った私に「お元気ですね、しっかりして居られますね」と繰り返すので「でももう目もほとんど見えないし耳もあまり聞こえないんですよ」と申しましたら皆まで聞かず「そんな事ない、昔通りでお若いですよ」と打ち消して、繰り返されます。

母も美容院で色々な噂を聞き込んで来ますし、一種の社交場ですから私は心配になり、母を連れて帰った後、もう一度美容院に行き、「どうしても気になりますからお話に来たのですが、母は目も耳も本当に悪くなって居るのですから、見えるとか聞こえるとか昔と同じとかくれぐれもおっしゃらないで下さいませんか。そんな事から噂が広がって介護保険が取り消されたら経済的にも立ち行かず私は本当に自殺するしか有りませんから」とお伝えしました。

まあそんな、ご冗談ばっかりとでも又そこで言われたら美容院に火を付けたでしょう。（笑）実際には良く分かっておられる方でしたので、「大変ですね」と納得して下さったのは大変助かりました。

母は言って見れば村の名士だった人で沢山の方に慕われて居ます。それは有難い事なのですが、当然でもありますがそういった方々は母の老いも衰えも御自分が悲しいから決して見ようとされません。恐ろしい程現実を無視して昔の侭の母の姿を壊すまいとなさいます。
理解も出来るし感謝もします。私にもう少し優しさや余裕があれば、その様な幻想を守る努力もするでしょう。母の名誉の為にもです。

けれど私はもうその努力はしない事にして居ます。してはならないと思って居ます。それを言うなら私の家も又、昔からの古い家で経済的にも余裕があると人は皆思い込んで決め付けて居ます。私が母は昔の母では無く家は経済的に苦しく、私も精神的に追い詰められて居る等の事を公言するのは、皆の夢を壊す恥ずかしいはしたない行為でしょう。けれども私は家と自分の窮状を積極的に公開します。介護保険の認定を取り消されるのもさる事ながら、それにも増してこの様な幻想に付き合って振り回されて生きるのは嫌です。

もっと大変な方も多い中、私の様なのは介護疲れと言うのもおこがましい程ですが、私の場合介護疲れの多くは母本人と同じぐらい、こうした周囲の方々の反応です。例え好意に因る物でも安易な発言は本当に考えた上でお願いしたいです。
これだけ母が認知症と紙一重の失敗をして、それを知っていても村の方々や母の友人知人は、この家を一時使わせてほしいといった類の相談を私ではなく母にしようとなさいます。介護される人が偉大な（？）存在だったりした場合、介護者という存在はそれ程認めて貰えません。認知症は母で無く周囲の皆さんかと言いたくなる事もしばしばです。

周囲に昔立派で年取ってどなたかの世話になって居られる方がいらしたら、この様な介護者の気持ちも是非理解して置いて頂けるとどれだけ助かる事でしょう。