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腹の立つことばかり

◎いや、都知事選の結果じゃないです。まあ友人の一人は「あの投票率見たら、東京のやつは皆バカだね。今後どんな目にあっても棄権した人は一言も文句言うんじゃねえよ」と、私が言いそうなことを言っていましたが、私の東京の友人知人は少なくとも投票には行っているようだし。
首相の発言の数々でもないです。期待度が低すぎて何言っても別に驚かなくなった。

◎オリンピックの報道がメダルメダルメダルメダル日本日本日本日本とそればっかりなのも、もはや驚かない。ライブの放送だとしょ~がないから外国選手の演技も全部きちんと見せてくれるから、ずいぶん面白く楽しめる。
それでもフィギュアのアボット選手が転倒して壁に激突しながら、観客の声援で最後まで演技を続けて喝采を浴びたなんて話は、「しんぶん赤旗」で読むまで知らなかった。こんな話をもっと読みたいよなあ。
都知事選で切れていた友人は、「だいたい、えらそうにメダルがとれないのをアナウンサーや解説者があれこれ言うのがむかつく。選手がかわいそう。特に地元で皆が集まって実況なんか見てるのを見ると反吐が出る。あんなのメダルがとれなかったら、親は針の筵じゃないか。何考えてんだよまったく」と、こちらでも激怒。それで私も思ったけど、現地に応援に行く親なんて親ばかすぎないかと思ってたけど、あれひょっとして、自宅にいるよか現地にいる方が楽なんじゃないのかな、気分的に、ずっと。

◎腹が立つのはもっとくだらないことばっかりで、第一毎日寒すぎる。ここは雪が積もるほどは降らないのがまだしもで、文句を言ってはいけないとは思うけれど、洗濯物は乾かないし、片付け仕事は進まないし、本当にムカつく。
黒猫のバギイが具合がいいのか悪いのか、じいっと寝床の中にいてあまり動かないので、出先で、もしかしたらあれは死んでたんじゃないかと気になり、帰りは駅からタクシー飛ばして帰宅しようかとあせりにあせって走って家に入って寝床に突進したら、毛布の下で目をぱちくりさせて普通に生きていた。死んでいたら、どこに埋めようかとまで考えて庭のあちこちを頭の中で物色していたというのに。まあよかったが。

◎カツジ猫も寒いからか、庭の砂場まで行かず、勝手口の階段でうんちをする。一度片付けているとき、近寄って来てじゃましたので、思わずけっとばしたら、階段から転げ落ちて、「むううううう」と世にも悲しげな声で鳴いた。きっと数日ひねくれるかと思ったら、案外あっさりけろりと元気になって、こいつのハートもかなり打たれ強くなったのかもしれない。
彼は最近、何かというと、抗議するように甘えて「むううう」と鳴くようになった。きげんがいいと「むにゅむにゅ」と口の中でつぶやいたりする。

◎昨日だったか、町内会の分別ごみの収集当番が私たちの組で、仕事に行く前の早朝に近くの駐車場に集合して一時間ごみの受け取りと仕分けをした。村の背後の山は雪で真っ白で、じっとしていると寒いので、仕事がない時は若い奥さんたちと意味もなくそのへんを走り回って温まっていた。その合間におしゃべりをしていたら、近所の方が他の皆に「先生の所は本当に遅くまで起きていて、一時や二時まで明かりがついているのよ」と教えていたので「あれは泥棒除けにつけているだけで、私はいない時もありますから、あてになりませんよ」と笑っておいた。いつものことだが、しかし私はここに家を建てて越してきてからかれこれ30年間ずっと、こういうことを言われているのだ。いつまで起きている、何日顔が見えない、何か大きな家具を買った、お客が来た、などなどなど。ばかばかしいから気にしないことにしているが、自分が鈍感でよかったとつくづく思う。普通の感性なら気が狂っているだろう。
一人暮らしの女の暮らしが、そんなに珍しくて気になるのか。そうやってウォッチングしていることが恥ずかしいという感覚さえないのが本当に恐ろしい。若いころはそうでもなかったが、年をとってくると、「地域で老人を見守ろう、孤独死をさせまい」などというお題目とあいまって、こういう失礼さが大手をふって認められるのかとぞっとする。こんんな見守られ方をするぐらいなら、前にも書いたが孤独死して白骨死体になるほうがどんなに幸福か知れやしない。
まあそんな毎日です。いつものように。

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カツジ猫