花火の余韻。
◇遠くの夜空に上がるのを、ひと気のない建物の前にとめた車から見ただけの、ゆうべの花火なのに、まだ何か気持ちのはずみが残っています。
あちこちのあぜ道や路地から見ていた人たちもいたし、こうやって夜にいろんな人たちと、しかも押し合いへし合いでもなく、広い範囲のあちこちから、ながめるというのが、昔、田舎の家の近くで、村の人たちといっしょに、川の土手を行き来して、あたり一面光の渦のように飛んでいたホタルの乱舞を見物したときのことを思い出させるのかな。
夏休みで来ていた従姉妹たち、祖父母や母たちと、暗い中、土手を歩いて行くと、向こう岸からも人の声や笑い声がひびき、川の水音がそれとまじりあって、空にも川にも草むらにも、一面にホタルが飛んでいました。
人込みではないのににぎやかで、涼しい風と川の水と草の香りがして、皆が元気で幸せで、何の心配もない時間でした。
ゆうべの私は一人だったけど、味わっていた雰囲気は、ほぼあの昔と同じだったなあ。
◇民進党の代表選はどうなることかと思っていましたが、枝野氏が善戦したからか、代行になり、山尾氏も幹事長になるとのことで、まあよかったと思います。とにかくアベとその追随者が消え去るまでは、野党共闘は絶対維持しなくては日本も世界もろくなことにはならない。
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◇林真理子の「聖家族のランチ」と、湊かなえの「リバース」を読んで、いつもながらの悪意を堪能しました(笑)。そのように片づけられたら、どっちの作者も不満でしょうが、でもこれは、ほめことばです。
この二作も含めて、軽い最近の本を読み飛ばそうと思って何冊か買ってきたのですが、唯川恵の「手のひらの砂漠」もDVを告発する内容が、まっとうで力強くて、大変立派な本でした。私は小野不由美とか宮部みゆきとか、江國香織とか梨木果歩とか恩田陸とか同じぐらい人気がありそうな作家たちの本をつまみ食いしていて、唯川恵は一番大味で大衆作家っぽいと何となく感じていたのですが、そう思いつつ読んでいて、いやいやあなどれんなそう見えてなかなか、と思うことが多く、今ではむしろ一番安心して読める作家かもしれない。
何がさて、ほんとにふつうの健全な平凡な小説のように見せかけていて、この「手のひらの砂漠」だって、ちゃんと読むと、ものすごいこと言ってるぞ。ネタばれになるから書きませんが、女性は自分で身を守るしかなく、法律を無視しても犯罪を犯しても、道徳をふみにじってもかまわないと、きっぱりはっきり言ってるのに、どれだけの読者が気づくのかなあ(笑)。すごいよ、これって。
きっと作者はDVについて書くにあたって、すごく調査やリサーチやしたのだろうと思います。そして、女性がおかれてる実態と社会の現状を見つめつくして、充分すべてを知った上で、覚悟もした上で、この書き方をしているのでしょう。
これだけ、ほんとに同じ世代の作家の中で一番普通のまっとうな平凡な、読みやすいわかりやすい受け入れられやすい話なのに、もうこの過激ということばも弱いような過激さは何だろう。いやあもう、ほれるわあ(笑)。
◇ちなみに「アルトゥーロの島」も、ますます面白くなりました。ある意味ものすごく予想できる展開なのに、そこにいたる細部が予想できないので、わくわくどきどきするという楽しさをたっぷり味わっています。