買っちゃった
ネットで衝動買いしたカエルのポシェット、思ってた以上にパワフルで、さすがの私もびびって使えないでいたのですけど、もともとが、古いワンピースのポケットがないのの、ポケット代わりにしようと買ったので、とうとうベルトに通して使い始めました。
そうしたら悪魔のたくらみか、同色の細いベルトがまたネットで見つかって、ほぼ一週間悶々としたあげくに、買っちゃいました。最初からセットじゃなかったかと思えるほどにぴったりで、カエルのグロさも一段と増します。
ちなみに、ワンピースは二十年以上前に買ったものです。場所はよく行くお店の中です。
髪も昨日(一昨日になっちゃったか)カットしたばかりです。久しぶりに福岡に行きました。これまた二十年以上おなじみの美容師さんが、コロナで大事にしていたお店を手放したのが、また小さいお店を開いて、そこに初めて行ったのです。おしゃれな中心地のビルの中の、奥まった隠れ家のような一室で、まるでフランス映画に出てくるような素敵な空間でした。
腕のいい方なので、なじみのお客も多いから、椅子も一つしかない予約制です。これからは、こういう形態のお店が増えるのではないかとのことでした。この方の不屈の精神にも感銘を受けるとともに、国や政府がこれだけ大金持ちのことしか考えないで庶民をふみにじっても、皆本当に立ち直り、よみがえるのだと、うめくように実感しました。
コロナ下でやって行けなくなって愛し愛されたお店を無念の思いでたたんだ人たちは、きっと数しれずおられるでしょう。
でも、はっきり予測などしていたわけではないけれど、私の予想以上に飲食店をはじめとしたたくさんの中小企業や零細企業はもちこたえ、さまざまな新しいかたちでつづけられています。これだけ政府にほったらかされて、無理難題の条件を課せられつづけて、それでも生き残る店や人が多かったことに私は何だか粛然とさえしています。どれほどの犠牲や苦悩や懊悩がそこには存在したのでしょうか。淘汰などという傲慢なことばで言い表すことなど絶対にできない、我慢強さと粘り強さと賢さがそこにはあります。
でも、だからって、それに甘えて、たかをくくって、もっと無理をさせても何とかなると政府やトップが思っていたら、さすがにもうそろそろ限界で、こんなことはやめさせなくてはなりません。店にも人にももっと目を注ぎ、心を配る政権にしないと、本当に日本は崩れます。次の参院選は、その点で本当に重要で、国民の一人ひとりに責任があります。
お客の皆に対してそうなのでしょうが、私の美容師さんは私のこともこわれものか宝物のように大切にしてくれて、階段のあるところしか店を借りられなかったのを、とてもすまながって、下までおりて来られて、つきそって下さいました。でも、狭い鉄製のはしごのようなその階段も、とても素敵で絵のようでした。彼自身も町の中央で店を再開できたことで、モチベーションが上がっているとのことで、私に新しい髪型を提案してくれました。黒い部分を減らして、白髪の部分をアクセントで残すというデザインで、夏に向けてだんだん新しいかたちを整えて行くことになっています。私の気分も何だかはずんで、だからカエルを腰に巻く勇気も出たのかな(笑)。
ずっと行ってなかった天神界隈もじっくり散策したかったけど、疲れたので、ざっとながめただけで、イムズビルがなくなったのを何か不思議な光景のように見たあと、なじみの店でバタートーストとホットミルクを味わっただけで帰りました。これで散財はしないですむかと思っていたら、駐車場近くに書肆侃侃房が小さなお店を開いていて、ふらりと入ったのが運の尽き、思わず七千円ぐらい、長崎の原爆や少女漫画や俳句や短歌についての本を買ってしまいました。まったくもう油断もすきもあったもんじゃない(笑)。