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賞味期限。

◇ようやく今学期の授業が終わった。「ぬれぎぬと文学」というテーマだったが、やって見ると、そこそこ深まり、自分が作ったテキストの作り直した方がいいところもいろいろ発見して、得ることが大きい授業だった。
最後の授業で、「ぬれぎぬには、まったく事実無根のものもあるが、やったことは明確でも、それをどう解釈するかで、ぬれぎぬになるものもある。戦闘行為やテロなどの、英雄的行為か、大量殺人かみたいな」ということから派生して、「自分のしたことは悪だ、まちがいだと反省して罰を受ける快さもある。そういう指導者や上司や社会や共同体を持つことは幸福だ。しかし、これまたひとつまちがえば、洗脳して反省させて処刑する最悪の独裁国家や、カルト集団に利用される危険もある」みたいな説明をした。

その資料に使おうと、自分の書いた本「動物登場」を探したら、何とこれが一冊もない。泡食って古いホームページから原稿をコピーして、やっと間に合わせた。あの本どうしよう。古本で買っとくかな。まったく何ということだ。まさか書庫の奥に箱詰めで10冊ぐらい残ってないよね(多分ない)。

とにかく学生には「読みたかったら、ブログで元のページをリンクしとくから全文見るならそちらで」と言っておいたのに、何だかバテて忙しくて、今日になってしまった。
学生をバカにするわけじゃないけど、彼らが毎回の小レポートで「先生の紹介した本をぜひ読みたいと思います」とか書いてくるのは、決してウソじゃないだろう、その時は本当に心からそう思うのだろうというのは信じているが、その気分の賞味期限は多分かなり短くて、大半は数日もたないと私はふんでる(じゃない人もいるだろうからごめん)。なので、その日の内にアップしとこうと思っていたのだが、まあ泣く子と暑さには勝てないってやつで、今日になってしまった。
以下に行ったら読めます。

http://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~itasaka/jugyou/index_jugyou.html(授業ノートコーナー)

http://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~itasaka/jugyou/doubutu06.html(飼いならす文学)

http://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~itasaka/jugyou/hikaku06.html(悪の造型)

自分で言うのも何だけど、昔書いた文章ですが、けっこう面白いですよ。他の方も、ぜひどうぞ(笑)。
ちなみに、これも毎回書いてますが、この私の旧ホームページ、開けないとこがあったら、アドレスの「www」の部分を「ww1」に変えたら、魔法の鍵みたく、どこにでも入れますから、どうぞ試してみて下さい(大学のサーバーの切り替えがなんか中途で終わってる結果らしいです)。

ところで、その時学生に、「そういう信頼できる、犬みたいに全身全霊をささげて自分をまかせられる人がいるか」みたいなことを聞いたら、ほとんどいなくて、ついでに体罰などでしつけられた体験を持つ人も皆無に近い感じだった。まあ体育系にはまだ残るのかもしれないけど、それも次第に消えてくだろうし、もうそういう教育や指導は暴走族ぐらいにしかなくなるのかもしれないな。あ、国会議員の秘書の一部とかにはあったっけ。

◇最近はもうアベとどっちが顔見るのがましかというぐらい不毛の選択を迫られていた稲田氏が辞職した。私が時間と金をかけてネットプリントした「稲田ヤメロ」のポスターがムダになったけど、そんなこと問題じゃないぐらいありがたい。

蓮舫代表がやめたのが引き金になったとの話もある。それはほんとか知らないが、蓮舫氏にしろ自衛隊の要職の方にしろ、あんなやめるのがあたりまえすぎる人をやめさせるためにやめたのなら、私のやり方が「アリ一匹つぶすのに戦車持ち出す」と時々知人に揶揄されるのにもまして無駄すぎる。第一アリの方がずっと立派な人生?を送っているが、まあそれはいい。

私の方は昨日街に髪をカットに行った帰り、新しくできたこぎれいな店に入って、うっかりパイナップルパンケーキというものを注文したら、若い人向きだろうが、ディズニーのアニメでしかお目にかかれないような巨大なクリームの山と、惜しげもないパイナップル混ぜ込みにソルベまでついたすごいもので、若返った気分でうれしくがっついていたら、暑さでばて気味だったのもあって、これ完食したら気分が悪くなるだろうという予感がして、たっぷりのコーヒーもいっしょに、かなり残して退散した。「用事を思い出したので残してごめん、おいしかったよ」とハワイ模様の衣装をつけたレジのおねえさんにはウソついた。いや、おいしかったのは本当であるからいい。

その後で、英国帰りの台湾の人が作っているという、かわいい緑のくすだまみたいなイヤリングをデパートで買った。「つけて行くから包装はずして。せっかくきれいな箱に入れてるのにごめん」と言って出してもらってつけたら売り子(古いわ)のおねーさんが「あの、作家さんに見せたいので、つけた写真をとってもいいでしょうか」と聞くので、「帽子は脱ぐ?かぶる?」とか調子にのりながら、写真をとってもらった。でも、その後すぐ、途中のビルのガラスに映った自分をながめて、こんなばあさんがつけている写真を見て、作家は果たしてうれしいのだろうかなと、ちょっと心配にもなった。
まあでも新しいイヤリング買うのなんて久しぶりだし、やたら目立つので夏にはいいかもしれない。今度、研究会につけて行ってみよう。

◇カツジ猫に数日ぶりにブラシをかけたら、気持ちがいいのか、おとなしくしていた。昨日は久しぶりにおさしみをわけてやったら、夜はベッドにくっついて寝にきた。
目やにで汚れてるのを放っておいたら、いつの間にかきれいになってた話をしたら、よく行くお店の人が、「ほらね、自分で何でもできるんですよ。先生がかわいがりすぎです」と言われた。カツジにはこうしてけっこう敵が多い(笑)のだが、でも「カツジに」と言ってお花をもらったりもする。

◇あ、映画の感想がまだだった。でもまず、ごはんを食べないと。

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カツジ猫