難題
物置で飼っていた子猫のうち、黒猫のみなきちが、とてもいいおうちに引き取られて行った。カッコいい新しい名前もつけてもらった。
当面の私の課題は、残されたキジ猫のじゅんぺいを、前からいる猫のカツジに嫉妬されないようにしながら、全力をあげて淋しくないようにかわいがってやることだ。これは至難のミッションである。
ところで、ある人から聞いたのでは、その人は私と同様、コロナがたけなわのころ、「案外これも快適」みたいに感じていて、でも当時そんな発言をしたら石を投げられそうな時期だったから、隠れキリシタンのように身近な人にこっそりそういうことを言っていたそうだ。そうしたら、今、日常の生活が少し戻りはじめた中で、自粛期間が案外よかったとなつかしむ人が周囲にそこそこ出て来ていて、「第二波来ねえかなあ」という声もあるとか。さすがに、そのセリフは思いつかなかったので、思わず笑ってしまった。
でも、そうなのよ。せっかくあれだけの非日常が訪れて、国民全体でいろいろ体験したことを、全部チャラにしてもとに戻るのって、もったいない気がする。というか、それじゃあまりにバカじゃないかと思う。
そろそろ「コロナの後」みたいな連載でもスタートさせようかしら。