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雨の朝の夢。

◇今朝がた、外猫のしまおの夢を見た。大変はっきりした夢で、彼は私にすりついて、私のひざにのって来た。私は彼を抱いてなでてやりながら、ああやっぱり無事だったか帰ってきたかと思っていた。彼の夢を見たのは初めてで、こんなにはっきりと猫の夢を見たのも久しぶりだった。彼はいつの間にか、私に背中や頭をなでさせるようになっていたのだが、その記憶通りのざらざらごつい毛の感触だった。

目がさめて、現実に抱いていたカツジ猫の、やわらかいふかふかの毛をさわりながら、まだしまおがその横あたりにいるような気がした。そしてやっぱり彼はどこかで死んだのかもしれないと思った。だから、別れのあいさつに来たのかもしれないと。
助けを求めているという感じではなかったのだが、保健所などで確認した方がいいのだろうか。

まあ、これで、ふらっと元気に戻って来たら、それはそれで、笑えるが。

◇今朝は朝から雨だ。昨日植えた花にはいいだろう。選挙前に何だか夢中になって買った「平和の華」という名の菊の苗を、美尾庵の玄関の前庭に植えている。まだ花は咲いていない。

◇新聞やテレビの選挙の結果報道がすごすぎて、ほとんどもう笑っちゃう。「自公圧勝」とか「安部首相の勝利」とかどこをどう押したらそんな結果が出て来るんだろう。議席は減らして沖縄は全敗、公明党と合わせてやっと現状維持で最大の強敵の共産党は躍進の、この結果のどこからこういう、まとめと分析が出てくるのか、学生のレポートなら確実に落とされる水準だ。

週刊誌もおおむねそのノリで、沖縄と共産党は無視で、もっぱら自民党の勝利と書いている。どーでもいいけど、週刊誌と言えば一にも二にも売り上げで、ヘイトスピーチまがいの他国攻撃記事を書く言い訳も「だって売れるからしょうがないんですう」だったと思うんだけど、あの選挙のこの結果のあと、売り上げを伸ばそうと思ったら、左も右も関係なく、知りたいのは「沖縄と共産党がこうなった結果、日本はどうなるんだ?」じゃないかと思うんだけどなあ。

ひいきの野球チームが買ったあと、スポーツ新聞買う気分で買って読むにしても、今回は安部首相の支持者だって、「国民に認められた、勝利に酔おう」って雰囲気じゃないから、だいたい実際がそうじゃないから、手放しで勝利を喜ぶ記事を読もうって気分ではないだろう。勝利を喜ぶ首相の笑顔も、何百枚もきっと撮った中から厳選したにしちゃ、あまり嬉しがってる風には見えない。そりゃそうだろうよ、私が首相だったって、この結果には全然喜べない。

◇週刊誌やマスメディアが、あからさまなみえみえの世論誘導だか世論追従とかするのもうんざりだが、今回の報道のこの動きは、その背後の黒幕にいるかもしれない存在の意図も含めて、私には何がやりたいのか、ようわからんのよね。
「結局、世の中は変わらないんですよー」という無気力感をばらまきたいのか、その逆に「首相がこれだけ信任されたら(されてないっちゅうの)、もうどうなるか今後が恐いですよー」という危機感をばらまきたいのか、何だかもうさしあたり何していいかわからんくなってるんだとしか思えない。

まあそれはそれで、悪いことばっかりではないのかもしれない。「しんぶん赤旗」も、いつもながら冷静で全然浮かれたり陶酔したりって気配はないし、かつての民主党や維新の会のように、どんちゃかどんちゃか持ち上げられてスターにされてこける恐れはなさそうだ。選挙前から続いてる、このスター不在っぽい状況は、最近の気持ち悪いお祭り騒ぎよりは、はるかに健全だ。

◇ロシアの若い女性ジャーナリストが書いた「アッラーの花嫁たち」という本を、実家の書庫で見つけて来て今読んでる。イスラムの女性の自爆テロリストのことを取材した本で、もう読者がすべてチェチェン情勢やロシアの国内の事件の詳細をすべて知ってるもんという前提で書いてるのが、読みにくいことこの上もないが(まあたしかに、知らないこっちも悪いんだろうけど)、女性の権利がまだまだ認められていない社会と、女性自爆テロリストの育成?が絶望的にリンクしているのが、読んでいて腹が立ち、落ちこみ、救われない気持ちになる。

唐突だが理研のSTAP細胞の件の、小保方さんの運命も妙にそれと重なる。女性蔑視と女性重視が最悪のコラボで、醜悪かつ滑稽な見世物を作り上げたという点でだ。
私は彼女のような女性は一から十まで好みではないが、そういうことを言っている段階ではないぐらい、彼女をとりまき、このようにした周囲の状況と、それを生みだしたもののすべてに激怒する。

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カツジ猫