青い花
◇青と白の花を庭に植えて、少しは涼しい気分になりたいと、昨日ちょっと近くの店をのぞいてみたら、白はともかく青い花って案外ないんですよねえ。まあ予想はしてましたけど。
おお、あった!と思ってかけよると、しかし考えたらこれは青というより紫では?と考えこんでしまったりします。
メ-テルリンクの童話「青い鳥」で、夜の国やら思い出の国やら、あっちこっち行って見つけたと思った鳥が、戻って来たら皆それぞれ、ちがう色になっちゃってたのを思い出したりしてしまう。
そうこうしてたら、その「青い鳥」を読み直したくなったり、ノヴァーリスの「青い花」って小説があったなと、ふとそれも読んでみたくなったり(笑)。古本屋にしかないんだろうけど。
「青い鳥」も大好きだったわりには、ろくすっぽ覚えてなくて、夜の国の女王が今風の悪い魔女みたいで恐かったのは記憶にあるんだけど。
そう言えば映画「マレフィセント」も、見る気は全然なかったのですが(魔女も実はつらかった、って話に少々食傷気味だったとこに、「アナと雪の女王」のカマトト魔女でとどめをさされた感じ)いったいどう処理するつもりかなと恐いもの見たさの興味がわき、ついでに「思い出のマーニー」も前から見たかったし、どっちもあまり情報が流れない内に見たいし、ああいつもながらまた時間がない(笑)。
◇テレビ小説の「花子とアン」、もはや村岡花子にも赤毛のアンにも関係ない話と思って毎回笑って見てるんですが、ここ数回つくづく再確認するのは、ほんっとに登場人物が何ひとつ自分で責任とらないドラマだよなあ。結婚も恋愛も人にすすめられてするんだし、駆け落ちした白蓮と恋人が、彼女の夫に絶縁状を公表したのは、手違いってことになってるし。いつも友人や周囲の誰彼のせいになる。こんな無責任ドラマ見たことないわ(笑)。
恋愛だって駆け落ちだって不倫だって、その他生きていく毎日は基本的に皆、人や他の生き物を不幸にしてしか成り立たないものだし、そこをどうごまかすか、開き直るか、そこにその人の真髄が見えるものでしょうに。
これって「アナと雪の女王」に私が閉口したのとも通じるんですが、最近じゃ主人公は、そういう悪いことや、嫌われそうなことを、いっさい言わない、しないようにしないといけないんでしょうかね。ぞっとする。
それこそそれは「赤毛のアン」の精神から一番かけはなれたやり方でしょうに。
ちなみに白蓮が例によって花子に駆け落ちのこと何も言わず、思いっきり花子を利用してるのは、それは誰もとがめないし花子も気にしないのね。まあもう今さらこの際どうでもいいけど、私が花子だったら、それ以前の一度決別したときの暴言も含めて、とっくにこんな人間は親友どころか、意識の中から存在を抹殺してるわ。
どうやら白蓮は、自分はたいそう魅力があるから何をしても誰もが許してくれるし、適当に不幸で人生の被害者であることも含めて人とはちがった基準で生きることが許されたエリートと自分のことを思いこんでいるらしい。
それはそれでもよろしいし、勝手にやってたらいいけど、まあ私には近づいてほしくない。奴隷と子守にできる相手をせいぜい見つけて遊んでおいでよ。
それでもせめて絶縁状を公開するとか、そういうことをするなら、たしかにそれは彼女の魅力の一つだと思うんですが、それもしないで、みょーにかわいらしくしてるところが、赤の他人としての魅力も全然感じないなあ。
恐いのは、こういうのが友情とか普通の人間関係とかとして、朝っぱらからテレビで垂れ流されてることで、ある意味もう集団的自衛権以上に恐いかもしれない。こんなずるずるぬるぬるした感覚を皆が異常とも思わなくなってしまうのが。
◇あーもう朝から何をしょうもないことぼやいてるんだか(笑)。
論文書きの仕事が終わった後片づけをしなくちゃならないんですが、せっかくだから、資料に使った「奥羽行」という紀行の紹介でも、ちょっとメモがわりに残しておこうかと思ってます。わりと面白かったんですよ。