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「告白」感想(おまけのつづき)。

もう私が、あの先生の10分の1でも外見や内面に魅力があったなら、自分に共感し同情する男子生徒が、怒りのあまり加害者を殺したりしないかと、まずはそれを絶対に気にする。それだけはさせてはいけないと思う。他の生徒たちひとりひとりについても、もちろんですが。
復讐をするにしても、クラスを利用し、自分を愛してくれている生徒たちを利用するのは、どう考えてもあまりにひどい。

私は最初に映画を見たとき、冒頭の場面で、この先生は大変魅力的なんだけど、なぜかどうしてかクラスの運営はうまく行ってなくて、それで彼女はクラスの生徒にも思い入れはなくて、むしろ加害者と同じ穴のムジナという感じで、たばにして切りすてるつもりだと感じたのです。映画はそういう解釈も許すように描いてたようでもある。
でも、小説を読むとよくわかるし、それを頭において映画を見ると映画でも基本的にはそういうように描いているんですが、あのクラスと彼女はうまく行っていて、かなりの生徒が彼女を好きで、中にはほんとに彼女を愛してる少年もいるんですよね。
それを、自分の復讐に使うというのは、人間としてもどうかとは思いますが、教師としては死んでもしちゃいけない。というか、絶対にできない。

まあ、お話だから、それもよくできたお話だからいいんだけど、彼女がそれをほんとにまったく、苦にしても気にしてもいないというのが、もう、どう考えても非現実的すぎる。あれだけの能力のある教師が、たかが娘を殺されたぐらいで、クラスの生徒に対してそんなに鈍感にはなれるもんじゃありません。教師のサガだかDNAが許さない。

そこを納得させようとするなら、やっぱり何かもうひとつ工夫がいる。映画は、冒頭の場面からすでに、彼女とクラスの関係を冷たい最悪に近いもののように見せていて、それで何とか私も無理なく見ていられた。しかし、それでもひっかっかったぐらいだもんなあ。まったく、羊が一匹憎いからって、九十九匹を見捨てるなよー。

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カツジ猫