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「最後の一句」はやっぱり名作?

(先日からちょっとパソコンの調子がおかしく、変な表示が出たりしていて、今日はとうとう書きこめなくなりました。他の機能は健在なので、いったん切ったら今度は入らなくなり、ならばと電源を引っこ抜いて入れ直したら、しばらくぶつくさ何か言っていましたが、まもなく普通に戻りました。
今は元気に動いてますが、またいつどうなるかわかりませんので、しばらく音沙汰なしになっても私がどうかなったわけでは多分ないので、皆さま心配なさらないで下さいね。)

今日は特に予定も用事もない日なので、ほっとして、しなければならないことを書き出してみたら(料理とか花を植えるとか手紙を書くとか)あっという間に二十三ぐらいになり、それを半分ほど片づけたところで、この時間である。
我ながらうんざりしている。

海外ドラマ「グッド・ワイフ」は、途中をすっとばかして第五シーズンを見ているのだが、なかなかの迫力だ。相手や味方の行動や発言に、寸時を惜しんでしかるべき対応をしないと、決定的にとりかえしのつかないことになるのが、ものすごく身にしみる。
知事の側近イーライ氏は、抜け目もないしぬかりもないし、抜群の切れ者のすご腕だが、そういう中にも、どこか暖かくいい人らしさがのぞくのが憎い。演出もそうなのだろうが、俳優もうまい。

この俳優、「チョコレート・ドーナツ」の映画ではゲイのカップルの片方で、虐待を受けていた障害を持つ少年を助けようとして、法にはばまれ、少年は(以下ネタばれ)かわいそうなことになってしまう。
映画のラストは、少年の希望を打ち砕く判決をした裁判官や警察官に、手紙で少年の運命がどうなったかを淡々と伝えるゲイカップルの手紙を読み上げる声で終わる。胸をしめつけられる結末だが、ヤフーの映画感想欄だったかの感想の中で誰かが、「こんなに裁判官や警察官や保護司の気持ちを傷つけて不快にするようなことをするなんて、どうかと思う。ひどすぎる」と書いてた人がいて(しかもたしか何人かいたような)、弱者が強者に対して行うどんなささやかな抗議も抵抗も許さない人がいるのに驚いた。

森鴎外の「最後の一句」なんてどこがいいのか、なぜあんなにもてはやされるのか、私は幼いころからさっぱりわからなかったのだが、こういう事実を目のあたりにすると、やっぱり鴎外は偉大だし「最後の一句」は傑作なんだろうなと思う。

写真はモノクロの桜が続いていたので、ちょっと華やかなのにしてみました。自分で撮って覚えてないけど、これ多分、大分の「仙の岩」ですね。

 

 

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カツジ猫