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歌詞カード。

◇昨日の夜、母がお世話になっていた施設にお礼のご挨拶に行って来ました。そうしたら、夜勤の男性が「ちょっと待って」と言って、ごそごそ何か探していると思ったら「捨てきれないで、取っていてよかった」と、くしゃくしゃの紙切れを10枚ほど渡してくれました。
毎日、食堂から母の部屋までエレベーターで戻るときに、母といつも歌を歌うので、母が歌詞を全部覚えているのに感心し、自分も覚えようと思って書き留めていたという、「炭坑節」や童謡や流行歌の歌詞のメモでした。手で写したものもあれば、何かから切り抜いたものもありました。
きれいな箱にでも入れて、母の墓前に供えといてやろう(笑)。

それにしても、行かなくては行かなくてはと思いながら忙しくて疲れて行けなかった、この数か月を思うと、あらためてくやしくて情けない。でももう自分にも他人にも怒るのはやめとこう。こんなに母を愛してくれて覚えていてくれた人たちの気持ちを、そんな感情で少しでも汚したくない。

◇先日、大学時代の同級生とくっちゃべっていて、私が「それにしても自分が七十歳とか常に全然思えないんだけど。何となく十六、七歳ぐらいの気持ちでいる」と言うと彼女は「私は三十六、七歳やな。少し前までは二十五、六歳と思ってたけど、最近ちょっと引き上げてみた」って言ってました。

彼女はテレビのCMに怒り狂っていて、「これこれ、このニキビに何とかいう薬をつけたら奇跡的に治ったというやつ」と言うので、「ああ、親がすすめてくれた、ってやつ? よくやってるけど、私忙しいから耳で聞くだけ」と応じると「あんた、この親に感謝してるガキ、いくつと思う、皆二十六とか十九だぞ。それでもって、『お父さんが』『お母さんが』とぬけぬけと連発しやがって。そこは父と母だろうが、バカ!と毎回テレビに向かって叫んでる」だって。「えっ、私は耳でしか聞いてなかったから、子どもは中学生かせいぜい高校生かと思ってたよ」と私。「他人や視聴者に向かって、いい大人が自分の親をお父さんよばわりしてどうすんだ、みっともない」と友人は憤慨しつづけてました。

彼女が「はるみちゃん」という名のついた、大きなみかんをくれたので、今日の朝食に食べようと思います。あっ、パンもなくなりかけてたっけ。

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カツジ猫