何かこう、静かに笑うしかない
私もいいかげん、政治ネタから離れて、映画や文学の話をしたいんだけど、どうして次々こうまでも、しょうのない話が出て来るかなあ。
昼間にカーラジオで、菅官房長官が「マスクの値が下がって大量に出回りだしたのは政府がマスクを配ることにしたおかげ」と、記者会見で言ったと聞いたときには、漫画のように目がぐるぐるまきになって、思わず車をとめそうになった。テレビのキャスターからすぐに「中国から入るようになったのが大きいと思いますけど」と冷静にコメントされていて、ああもうこりゃだめだと思った。
これでもう今日はおしまいかと思って、さっき何だか食べたくなったさつまいもの味噌汁の作り方見ようとパソコン開けたら、問題の黒川氏が、自粛期間中に朝日と産経の記者と賭け麻雀してたって、文春にすっぱぬかれてた。
「余人をもって代えがたい人材」だから閣議決定で定年延長したんじゃなかったっけか。
何というかもう静かに笑うしかないな。ここまで来ていたのかと。上等の服が虫に食われまくっていたのを見た時みたいに。
私はまあ、今回のこの一連の出来事の中で、せめての救いは、安倍政権が自分らの犯罪を糊塗しようと手懐けていたらしい検事が、黒川氏だけだったということがわかっただけでも安心だということだよと思っていた。だって他にもそんなのがいたら、あんなに必死にならないでもよかったわけだから、そこまで官邸に信頼されているのは、あの人だけだったというわけになる。
先日の野党党首たちの話し合いのときに、共産党の志位さんが、しれっとさりげなく紹介していた政府の内部文書とやらでは、何かの件を急いで決定させようと黒川氏か検事局かに働きかけるメモのようなので、「巻きを入れる(急がせる)こと」と書いてあって、「つまり黒川さんという人は『巻きを入れやすい人』だったということになる」と言っていた。内閣がぶっとびそうな文書を赤旗の一面でぶちぬきもせず、手元に持ってるのが、余裕すぎて恐かったけど(笑)、「巻きを入れやすい人」と言うのは言い得て妙ではある。
何もかもが茶番すぎるよ。本当に政府の周辺はひかえめに言っても糞溜めだ。以前はこんなのとまともにやりあわなくてはならない野党の人たちはよく平気でいられると思っていたが、こうなると、与党の人たちもよく平気でいられるね。糞溜めの掃除をするのもきついが、糞溜めの中にいるのはもっと大変なのじゃないのか。