緊急事態条項について(2)
ひきつづき、岩上安身氏の文章を引用します。よろしかったら拡散を。口コミでもメールでも。
自民党改憲案の緊急事態条項には、次のような多くの問題点があります。
・国会の事前同意が必要ない。
・法令と同じ効果を持つ政令の制定が可能になる。
・総理大臣が予算措置を行える。
・「緊急事態」の期間に制限がない(際限のない延長が可能)。
・解除の規定が曖昧。
・内閣は衆議院の任期を延長することができる。
・地方自治がなくなる。
・司法も行政に遠慮せざるを得ない状態になる。
・集会・結社・言論・報道の自由が制限されるおそれがある。
・全国民が公権力に従わなければならない状況になる。
安倍総理の究極の狙いは9条改憲などではなく、結局、改憲による緊急事態条項なのであり、おそらくは米軍から求められてのことなのでしょう。その見返りに、日本国内での彼の権力はどんな不祥事があっても維持される。安倍政権はどんな汚職を働こうとも、検事総長に子飼いの人間をすえてしまえば誰からも罪を問われることがなくなります。そんな政権は、自ずと腐敗し堕落していきます。
官邸はむろんのこと、各省庁の官僚も、司法も、警察も、マスメディアも、広告業界も、あげて安倍総理に忖度し、一度も我々国民に明らかにされていないその日米間の「合意」とやらに向かって、ズルズルと引きずられて行きつつあるよう見えます。
もちろん、声をあげて、その歩みにストップをかけ、遅らせる試みを続けている人々は数々いましたし、今もいます。
しかし、街頭で抵抗する姿を見せ、声をあげてその「意志」を可視化してきた、これまでのたくさんの人々の努力が、コロナという魔法の杖の一振りによって「フリーズ」されてしまいました。
外出や三密の自粛要請のために、デモや抗議行動、集会、講演、シンポジウムなど、本来ならIWJがお伝えすべき各種の公共コンテンツがまったく開催されなくなり、政治や社会問題を市民が訴え、市民が知る場がなくなってしまっています。屋内、屋外を問わず、人が集まれず、声をあげることができないのです。
現時点では誰も深刻には指摘していませんが、これは民主主義における、最も重要な基盤である、集会の自由、言論の自由への制約であり、その静かなる危機であると思っています。
IWJでは公共性に鑑み、「緊急事態条項」の特集を全編特別公開中です。
※これこそ「ナチスの手口」!9条を含めすべての現行憲法秩序を眠らせ、日本改造を行う「緊急事態条項」 この上ない危険性!!
今、できることは何か。たったひとつしかありません。ネットです。
インターネットを用いること、ネットで情報を伝達し、政府とマスメディアのプロパガンダを打ち破り、「改憲の緊急事態条項賛成6割」という世論を転倒させることです。街頭に出られない今、手段はネットしかありません。
今、私もIWJも、インターネット報道メディアの果たすべき使命は、コロナによって人々の行動に自粛が求められている時だからこそ、一層増えているはずだと考えます。
どうぞ、我々がフルオープンにした改憲による緊急事態条項のコンテンツは広く拡散してください。動画をみたり、テキストを読んだりした方は、自分の身の回りの方々や、あるいはSNSのネットワークでつながる方々にその中身を咀嚼してお伝えいただければと思います。