2020前期集中講義(1)
第一日
本日の予定
1 全体の構想説明
2 授業の目的
3 単位認定
4 授業環境確認
3時限の予定
○授業環境確認(オンライン関係等)
体温測定と、手指の消毒、マスク着用の徹底を。
テキストは机上に配布。代金は入り口?の賽銭箱に入れる。
資料は「いたさかランド」の「協力者列伝」コーナーで参照。
毎時間(今回は毎日?)の最後に提出する感想・質問の小レポートもメールで行う。
連絡用のネームを選択(黒板に書く)。
必要に応じてオンライン研究会を行う。
○授業の目的
1 江戸時代の演劇(歌舞伎と浄瑠璃)に親しむ。
2 文学にあらわれる「ぬれぎぬ」の場面を通して、教育や人間の心理について考える。
○単位認定
最終日(11日)に各自が10分程度で、「ぬれぎぬ」についての考察を口頭発表する。
他の受講者はそれを聞いて採点または評価する。
この採点と評価は、私の発表者への採点には反映しない。
発表者は前もって、概要と資料を、私にメールしておく。今日からでも受け付ける。
この内容では単位は出せないと判断したら、訂正補充を求めることもある。
事情によっては、他の日に発表してもらうこともある。
4時限の予定
○「ぬれぎぬ」に対して抱くイメージ、浮かぶ用例を考え、メモする。
ネット検索はせず、自分の今の心境や知識で書くこと。
文学(映画、コミック、演劇、ドラマも含む)、現実の事件、自分の体験など。
(レポートを書く時は、「濡れ衣塚」の語源は資料も多いから省いてよい。
記事や資料を比較検討したり、現地調査を行ったりするなら使ってよい。
ネットでも、このように記事は多い。これはごく一部。)
○「ぬれぎぬ」に関連する、またはその根底にある「理解されたくない」「誤解されたい」という心理について
テキストに紹介した小説「アリバイ・アイク」の主人公の心理について考える。
※ラジオドラマ「アリバイ・アイク」を聞く(原作をかなりアレンジ。まあ雰囲気だけでも。)
5時限の予定
○全体構想
分類と図式化の持つ危険性について確認する。
国文学史の仮名草子の研究とか。
「わかりやすい」話は危険である。切り捨ててしまう要素が増える。
その上で、文学上の「ぬれぎぬ」を三つに分類して説明する。
1 予期せぬぬれぎぬ
まったく予想していなかったぬれぎぬを着せられた人が、驚いて苦しむ話。
読者の嗜虐的、病的な嗜好を刺激する要素もある。「食事の前には読めない本」参照。
協力者、援助者の存在について
2 覚悟のぬれぎぬ
周囲や愛する人のために、自分が罪を着る話。
山本周五郎の小説にはこの設定が多い。
※歌舞伎「寺子屋」を観賞。
強い者ががまんするのは美しいか?→「格差の問題」→「ラフな格差論」参照
教材としての「花咲き山」批判。
歴史上の評価の問題とも関わる。「時の娘」「平家物語」(「重盛像の変遷」「知盛の位置」)など。
3 怒りのぬれぎぬ
無実なのに疑われた人が、怒りのためにあえて罪を着てしまう話。
「素直に反省するか」「あくまでも戦うか」の選択の問題とも関わる。「赤毛のアンと若草物語」参照。
以上です。あとは口頭で。