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2020年前期集中講義(12)

第二日目の5限に、4人に「ぬれぎぬについて調べたこと」を発表してもらいました。1人は出席できなかったので代読です。
皆さんの評価は、迷ったのですが、いろいろ参考になるかもしれないと思ったので、一応公開しておきます。
ただしこれは、私の成績評価には反映されません。5段階で採点してもらいましたが、仮にそれで全採点が「2」になっても、私は「5」をつけることもあります。

発表の順番に①から④で表示します。最初の数字は5段階評価の点数です。
ときどき番号が欠けているのは、発表した本人が自分のを書いていないのと、私が代読した④を対象にしていない人がいるからです。

私の批評は、最終日に全部の発表が終わった後で記します。

なお、「感想をメールしたのに、載ってない!」という人がいたら、すみませんがメールして下さい。

★①4 濡れ衣に関して、最近のインターネットやSNSの問題に触れていたので、私たちにも関係がある身近な問題として聞けました。
ただ、私は「走れメロス」は濡れ衣ではないと感じました。

②4 あらすじの説明が分かりやすくてよかったと思います。
また、話し方がやわらかくて好印象でした。

③5 全体的に、発表するにおいてきちんと調べているのだなと感じました。相関図を用意していたのは素晴らしいと思いました。また、発表する際に身振り手振りがあり、とても聞きやすかったです。

④4 文章の流れがしっかりしていて、とてもよい発表だと感じました。ただ、できれば本人による発表が聞きたかったです。

★①5 「走れメロス」の中にある「予期せぬぬれぎぬ」について、納得のいく考察がされており、さらに、そこから現代の社会問題へと話を発展させていて、広い視野で「ぬれぎぬ」について、自分の意見を発表できていたと思います。

②4 「権三と助十」という一つの作品の中から、「予期せぬぬれぎぬ」と「覚悟のぬれぎぬ」の二つのぬれぎぬについて、講義で学んだことを活かして推測されており、そこからメディアの問題についても考察がされていたと思います。

③4 「一谷嫩軍記・熊谷陣屋」の中から「覚悟のぬれぎぬ」を見出して、「覚悟のぬれぎぬ」の魅力について考察されていました。発表が途切れる時もあったけれど、発表の中の言葉遣いがきれいで、ハイテクな方法も用いられていて、全体的に発表が上手だと思いました。

④3 「でっちあげ」というノンフィクションドキュメントを通して、現実の「ぬれぎぬ」の恐ろしさについて考察されていました。(発表者本人ではなく先生による代読での発表だったので、評価は3にさせて頂きました。)

★①4 「走れメロス」を例に挙げて説明されていました。倉石さんはセリヌンティウスがメロスに突然人質されたので基本的には「予期せぬぬれぎぬ」で「覚悟のぬれぎぬ」とも言えるとおっしゃっていましたが、自己犠牲の精神という意味では「覚悟のぬれぎぬ」の側面も同じくらい強いのではないかと考えます。

②4  2つのぬれぎぬを丁寧に分析されていていいと思いました。2つ目の自分たちがわざと捕まるというのは「覚悟のぬれぎぬ」だと思います。「覚悟のぬれぎぬ」に見られる自己犠牲の精神は崇高なものにも思えますが、そもそも2人が最初に彦兵衛の無実を証言していれば「覚悟のぬれぎぬ」を着る必要もなかったというのは考えてみると何だか滑稽だと思いました。

③5  構成や資料のしっかりした発表だと感じました。こんな風にプレゼンできるようになりたいと思います。対外的には敦盛を討った直実は源氏方からすると良いことをしたことになり、「自分が実力以上に思われる」というある意味ぬれぎぬを着ていることになりますし、義経からの命令は言えないはずなので妻には「敵を討たずに大切な息子を殺した」と思われ、義経にもぬれぎぬを着せられることになります。それでも義経に従う忠誠心の強さや沈痛な面持ちで帰ってきた直実の気持ち、息子を殺す覚悟など、様々なものが読み取れる「覚悟のぬれぎぬ」だと思います。

④5  聞き手にとって身近な学校現場のノンフィクションドキュメントを例として挙げられているのがいいと思いました。身近な話題で他人事とは思えませんでした。ぬれぎぬをかけられた状態からの逆転の物語は読んでいて痛快ですし、ドラマティックなので物語としてなくならないのだと思いますが、やはり自分の身に起こるのは嫌だと感じてしまいます。

★①3  登場人物が「ぬれぎぬ」に関してどのような立場に置かれているのかがはっきり示されていてわかりやすかった。資料を用いていたが、現代のぬれぎぬについて詳しく述べられていて、作品では認められても現実ではぬれぎぬを認めてはいけないという考えにとても納得できた。

②3  それぞれのシーンがどのぬれぎぬに当てはまるのかを述べていたので、知らない話でもぬれぎぬに関わるシーンについて理解しやすかった。今後私たちがどう生きるべきかを問いかける終わり方が印象的でよかった。

③5  知らない話だったが、関係図を用いた説明で分かりやすかった。ぬれぎぬに対する最初のイメージと今のイメージを比較していて、ぬれぎぬは誰かに着せられるものだけではなく、自ら着ることもある(覚悟のぬれぎぬなど)というまとめが印象に残ったので、自分の発表を考えるときの参考にしたいと思った。

★①3 「走れメロス」を例に挙げて、「なぜぬれぎぬを取り上げるフィクションは多いのか」についての考察。「理不尽さに負けるな!」「悪と化すな!」という世の中へのメッセージが込められているから、という最終結論を導いていた。
メロスはともかく、セリヌンティウスは紛れもない「予期せぬ」「覚悟の」ぬれぎぬであり、暴虐の王という「悪に負けない」姿を読者に示したという点で、確かに話者の考察は的を得ていた様に思った。
ただ、個人的には「ファンタジーとしてのぬれぎぬ」にサディスティックな、もしくは主人公に自己投影し、マゾヒスティックな快楽を読者が求めている。という側面もあるのではと思う。そのような人間の影の部分、暗い欲求が、そもそも考察の可能性から排除されていたので、少し物足りなく感じた。

②4  「権蔵と助十」を例に挙げていた。結論そのものは①と似たような物であった。
冤罪が無罪になる確率は0.1%という具体的な数字を上げ、デマ情報に流されないリテラシーを身につけ、フィクションのぬれぎぬから、戒めとして後世に伝えていくべき。という意見にはすごく納得した。

③4  浄瑠璃「一谷嫩軍記・熊谷陣屋」を取り上げて、「覚悟のぬれぎぬ」についての考察を述べていた。
私自身、発表にあったように「ぬれぎぬ」と言われるとマイナスイメージを抱いていた。まぁそれは、「ぬれぎぬ」と言われて基本的に思い浮かぶのは「予期せぬぬれぎぬ」ばかりという理由があるからなのだが。
ただ、本講義を通して「覚悟のぬれぎぬ」について知り、ある意味での美徳というか、戦時中における「気高さ」のようなものを感じることができた。その上で、道徳的に推進される考え方では決してないし、「覚悟のぬれぎぬ」を来た先に明るい未来は存在しない。という結論が私と全く同じだったため、強く共感した。

④4  福田ますみの「でっちあげ」というノンフィクション作品を上げ、現実に起こりうるぬれぎぬについて考察をしていた。
ここまでの3名が「フィクションだからこそ」の教訓であったり、おもしろさについて語っていたのが、現実の厳しさ、救いのなさについて考察しており、その対比も相まって非常に面白かった。

★①5  トップバッターということもあり緊張していたと思うが非常にきれいにまとめられており、ぬれぎぬの考察をしっかり述べられているのではないかと思った。ただひとつ、気になる点としては、走れメロスにおいてメロスはぬれぎぬを着せられたのではないのでは?と思った。メロス自体は王を倒す目的がしっかりとあったのだから王にとらえられるのはしょうがないことなのではないかと思った。しかし、後半のインターネット社会におけるぬれぎぬの話では非常に納得した。ネットは匿名性が高いためいろんな人を叩くことができる。一回不祥事を犯してしまうとその話に尾ひれがついて広がっていくということはよく目にする。現代では欠かせないものとなっているインターネットだが知らず知らずのうちに濡れ衣を着せてしまっているのではないかと自分で不安になった。

②5  まず、どこでこの話を知ったのかということを聞いて、本で知ったということで、読書量が少ない自分からしたら尊敬である。読まないとと思っていてもなかなか手がつかない。意識して読んでいかなければならないなと思った。
内容としては、濡れ衣が着せられる場面が2回登場するが、どちらも典型的な予期せぬ濡れ衣と覚悟の濡れ衣である。予期せぬ濡れ衣が物語を非日常にもっていく役割を示し、覚悟の濡れ衣が物語をハッピーエンドに導く足掛かりとなっている。このようなことから濡れ衣は物語の中で登場するときは展開において重要や役割を示すものなのだということを改めて感じた。また、冤罪に関しても日本で度々問題となるが、やはり人間なので間違いはある。しかし、物語のようにハッピーエンドに帰着することは難しく、現実ではあってはならないことだと思った。だからこそ物語の中では冤罪からのハッピーエンドを私たちは期待するのかもしれない。

③5  エアドロップで資料を送ることに授業のICT化を感じた。全員が情報媒体を持っているなら非常に効率的でいいものだと思う。
内容に関しては、人物相関図がないと把握に時間がかかるが、覚悟の濡れ衣だと思う。自分の息子を生贄にささげる気持ちはどうだったのか、そのように命令した義経はどんな気持ちだったのか、自分では到底感じることのできない気持ちなのではないかと思う。しかし、その非現実さに惹かれるのではないかと思った。実際、最初は濡れ衣という言葉に良い印象を抱くことはなかったが物語を面白くする一種のスパイスとしては濡れ衣は非常に有用性の高いものになるのではないかと思った。

④5  本当は本人から発表してもらいたかったがしょうがない。テーマとしては教員を目指す私たちにとって非常に関心が深いものだったと思う。ほとんどが母親の虚言であり、そのせいで予期せぬ濡れ衣を着せられるという、教師の立場からしたら非常に迷惑な話である。結局冤罪であることは証明されたが、冤罪により失った信用は大きいと思う。しかし、教師側に問題はなかったのだろうか、一部を聞いただけではわからない。冤罪に至ったのは元々教師の素行が悪かったからではないかという可能性もなくはない。いつか自分が濡れ衣の主人公になるのかもしれないという恐怖を感じた。

★①3  走れメロスは、メロスが自分から王に出向いて反抗の意志を示したのであって、必ず罰せられようとも自分を貫く覚悟で出向いたと思う。だから、予期せぬぬれぎぬという類ではなく、メロスには濡れ衣は着せられていないのではないかと思う。しかし、ぬれぎぬの文学においての展開や、立場を鋭く捉えられていたため、点数は3である。

②4  あらすじが早口で少し分かりにくかったが、後半のぬれぎぬに関しての文学やSNSとの関係など、幅広く捉えていたため、良かったと思う。

③5  覚悟のぬれぎぬという説明においての文学の選択が適切だった。人間関係図も分かりやすく、話の内容もすらすら入ってきた。

④4  実際の事件とぬれぎぬの関係を的確に捕らえていた。ぬれぎぬによって、周りもそう思い込んでしまう事例を見て、自分の中で正しい情報が実は間違っているかもしれないという危惧が生まれた。

★②4  「権三と助十」を読んで濡れ衣について考察するという形式で発表し、濡れ衣文学を学ぶ意義について言及されておりとても分かりやすかった。

③5  「一谷嫩軍記」を通して、濡れ衣について考察し、少し複雑な人物相関図を資料として作り、エアドロップでみんなに共有してくれたので、話に入りやすい発表であった。

④4  福田ますみの「でっちあげ」という作品を通して濡れ衣について考察しており、学校においてこのような事件が起こっていた事を初めて知り、衝撃を受けた。

★①4  ・例を挙げて話されていて理解がしやすかった
・濡れ衣について現代の身近な出来事を踏まえて考察されていて実際の状況が想像しやすかった
・声がハキハキとしていて聞き取りやすかった

③ 5  ・講義のはじめに先生がおっしゃった問いに答えるかのような形でつながっていてよかった
・airdropで作った相関図を送るなどの工夫をしていて、人物関係が理解しやすかった

④  ・最初の書き出しで私自身、なんてひどい教師だ、と思ってしまったため、これが冤罪であるという事実に驚愕し、また思い込んでしまった自分を恥ずかしく思った

★①3  先生もおっしゃっていたが、メロスは濡れ衣を着せられたのかが疑問であった。この本文では、メロスは残虐な王の行動に対して憤りを覚え、ナイフをもって王のもとに訪れた。王の立場から考えたら、処刑にする理由はもちろん存在したのではないかと考える。そのため、予期はできるものであったのではないだろうか。どちらかといえば、反逆といえる行為を民のために自分を犠牲にしてまで行おうとした、覚悟の濡れ衣としての要素があるのではないかと考える。

②3  「予期せぬ濡れ衣」は同情を得ることによって、happyendになりやすいと登場人物の目線から述べてあったが、私は読者の立場で言えば「happyend」の展開を期待するのではないかと考える。濡れ衣の展開は、読者に興味関心を引きつける重要な役割を担っており、さらにはその人物への感情移入が生まれるのではないかと考えた。

③4  「覚悟の濡れ衣」と考える理由が物語の展開に沿って述べられており、わかりやすかった。世の中では、熊谷が敦盛を殺したと思われているが、実際に殺したのは実の子供であった。これは、残酷な話であると感じたが、発表者のように視点を変えて、他にも選択ができたにも関わらず、自らの手で実の子を殺したという点で、覚悟の濡れ衣が存在するという、視点の変換による見方が興味深かった。

④3  実際の事件を取り扱ったものを利用しているものを引用することで、より濡れ衣の生々しさを感じられた。濡れ衣を着せるのは、一人とは限らず、学校、病院、先生など多くがその立場になっている点が、現実らしい複雑さであると感じた。

★①5  「ぬれぎぬリンチ」の怖さ、「ぬれぎぬ」作品が増え続けるだろうという冷静な判断に納得した

②4  「ぬれぎぬ」を悲劇ととらえ、繰り返さないという考えがよかった

③4「覚悟のぬれぎぬ」の魅力を再確認できた

④3  現実世界に「ぬれぎぬ」は必要ないという考えが腑に落ちなかった

★①3  濡れ衣について、メディア関係の炎上やネット関係のことなど、身近なところに触れられていたところが良く、自分も身近な問題として捉えることができました。具体的な例もあげられていて、「偏見」というものから濡れ衣につながることがあると改めて考えさせられました。
発表において、最終的に「悪(濡れ衣を着せる方)を許すなということではなく、濡れ衣に負けてはいけない、悪と化してはいけないといったメッセージ性がある」また、「読み手によっても捉え方が変わる」という発表者さん自身の結論に辿り着いていたのでまとめがしっかりしている印象でした。
資料に関しても、URLを記載していたり問いかけから導入していたりと工夫が窺えました。
ただ、先生もおっしゃっていたように、題材にしていた「走れメロス」は、濡れ衣とは少し違うものなのではないかな、と感じました。確かにメロスの言っていることを正しいと考える読者は多いでしょう。しかし、この作品の中で「王に歯向かうことが罪になる」と定義されていたらどうでしょうか。濡れ衣とまでは言い切れないと思います。この話は「メロスが正義感から市民を守るために王に反発しそれを貫いた物語」であると、私は捉えています。
また、発表を聴いていて、前半部分が授業で先生がおっしゃっていたことの反復のような印象を受けました。
これらを総合して評価は「3」とさせていただきました。

②4  あらすじを私たちにもわかるように簡潔かつ丁寧にまとめてくれていて、状況が想像しやすかったです。聴きやすかったと感じました。
先生は、山本周五郎さんの文学に多く濡れ衣に関する事が出てくると紹介されていましたが、発表者さんも、ふたつの濡れ衣をひとつの作品で見つけ、それに着目して論を進められていたのが印象的でした。「権三、助十、彦三郎の三人が自分たちから縄にかけられた」という場面から、さらにふたつの濡れ衣について言及されていたのは、この作品を深く精読されたからだと思います。
また、これらを踏まえた上で、「現代の冤罪やメディア」に繋げていたのもわかりやすかったと思います。
もう少し深く発表者さんにとって濡れ衣というものがどのようなものなのかということも聴いてみたいと感じました。
また、参考文献、出典が記載されていないことが気になりました。あらすじをまとめる際にもなにかの文献やウェブサイトを参考にされているでしょうから、注意書きが必要であると、個人的には思いました。
これらを総合して評価は「4」とさせていただきました。

③5  まず、発表の仕方について。手の動作や話し方が良くて、授業を受けている感じで聴くことができました。
「歌舞伎on the web」など、どの資料を見てどのようなことを調べたのか、明確に記載、発言されていたのでわかりやすかったです。
また、人物関係が複雑になりやすい歌舞伎の話をする上で関係図があったことは聞き手にとってとてもありがたいことだったし、関係図があったことで、内容もすんなりと頭に入ってきました。登場人物も箇条書きにまとめてあったりと、私たち聞き手側のことを考えてくれて工夫がなされていると思いました。
この作品からどの濡れ衣にあたるのか、という筋の通った考察がされていて、講義の初めのことを思い出させてくれて、今後の目標まで述べられていたので、とても興味深く、聴きやすい発表であったと感じました。
これは個人的な感想になりますが、私は古典の中でも「平家物語」などの軍記物語が苦手で、軍記物語、そしてそれを脚色した歌舞伎の作品に手を出すのがいつも億劫になってしまうのですが、発表者さんのように関係図で人物像を整理して、読んでみたいと思います。軍記物語の中にはおそらく多くの濡れ衣が出てきそうだと思っています。
これらを総合して評価は「5」とさせていただきました。

④3  資料作成者さん本人の口頭での発表ではなかったので、意見を述べるのも難しいのですが、実際に起こった教育関係の濡れ衣をテーマにされていて、興味をもちました。
自分も濡れ衣に関して、「文学作品などだけのもの」という捉え方ではなく、もっと身近に存在するものであるという認識が必要だと感じました。
「社会に流されない強い芯」はとても大事であると感じます。

★①4  現代のインターネット社会における問題を「濡れ衣リンチ」と表しているのが面白いと思いました。濡れ衣作品が多い理由の一つとして、「悪を許すな!」というメッセージを伝えるためと結論付けられていましたが、その根拠を「走れメロス」の場面や状況から取り出してもらえるともっと分かりやすかったと思います。

②5 あらすじの説明がわかりやすかったです。メディアの誤報などを読み取れるようになるために、文学作品においてさまざまな濡れ衣の場面を知ることは重要であると結論付けられているのが、納得できました。

③5  言葉や関係図が精錬されていてわかりやすかったです。「覚悟のぬれぎぬ」を作品を通して非日常を体験することに意義を見いだされており、自分にはなかった考え方で、大変勉強になりました。

④5  文章が端的に示されていて、理解しやすかったです。現実に起こる濡れ衣の場面と物語の中の濡れ衣を比較し、現実ではそう簡単に解決しないことを示した上で、物語の濡れ衣を読む意義を示されていたのが論理的だと思いました。

★①3  メロスが死刑を言い渡されたのは王様を暗殺しようと短剣を所持していたからであり、これは濡れ衣ではないのでは?と思った。
「濡れ衣文学が増え続ける」という結論には、疑問を感じた。濡れ衣文学に内包されたメッセージに効果はないと考えているということなのか。はたまた、SNSの発達などにより濡れ衣被害が増加し、啓発としての濡れ衣文学の需要が高まるということなのか。もう少し詳しく言及してほしかった点である。

②5  分かりやすいあらすじ・考察で非常に好感が持てた。

③4  敵の身代わりに息子を殺すという苦役を担う、というのは覚悟の濡れ衣にあたると思う。もし、息子を殺す際に何か会話があったのであれば、その場面も見てみたい。息子は抵抗したのか、それとも父が受けた命のために自らの命を捧げたのか、後者であればそこにも新たな覚悟の濡れ衣が見いだせる。

④5  文学作品や演劇での濡れ衣と、現実世界で起こる濡れ衣の違いが明確に示されており、真に迫る内容であった。

★①4  自分の考えや主張がしっかり確立していた。また、現代社会と絡めて発表されていた。考えや主張に裏付けがあればより良い発表になったと感じる。

②3  よく調べられていて情報量のある密な発表をされていた。それだけに、結論が少し分かりづらい部分があった。

③3  聴者を巻き込んで発表されている点がテクニシャンだと感じた。

④5  内容がとても興味深かった。事実は小説よりも奇なりというが、私の立場から考えると身の毛もよだつような事件だと感じる。

★①3  発表を聞きながら『走れメロス』はぬれぎぬ?と思ったのですが、解決してよかったです。

②4  聞くだけでは難しい内容でしたが、わかりやすく説明してくださったので、少し理解できました。

③4  人物相関図を送ってくださったのでとても理解しやすかったです。読もうと思います。

④3  現実の話を取り上げてくださったので新鮮でした。

★①5  ぬれぎぬを着せられた側から「ぬれぎぬに負けるな」というメッセージがある、偏見からのぬれぎぬ、ぬれぎぬリンチなど、よくまとめられていて、感心しました。

②4  使命感としてのぬれぎぬの美しさを語っていただきました。愛とか言われるものだなぁと感じました。

③5  良く調べ、まとめられていて、素晴らしかったです。

④5  学校教育に関することを調べていただいて、勉強になりました。ぬれぎぬはフィクションだからこそ楽しめるものだという言葉に、そうだなぁと思いました。

★①3  面白い内容とは思ったがやや、極論な気もした。ハッピーエンドで終わらない濡れ衣の話もたくさんあるし、濡れ衣がない作品だって存在すると思う。作品を動かす一つのきっかけとして濡れ衣が存在するのであってそれが全てとは思わない。

②3  自分から縄にかけられたのに予期せぬ濡れ衣?というのがイマイチわからなかった。ざっくりとした紹介だったので話の流れがイマイチわからなかった。話の中身自体はおもしろかった。

③4  覚悟の濡れ衣の紹介だった。濡れ衣の価値観が変わったきっかけの作品の紹介でおもしろかった。自らを犠牲にし、誰かのために濡れ衣を背負うことを想像することはおもしろい。

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