「プラダを着た悪魔2」感想(1)
真夏日というけれど、風は涼しくさわやかで、外出も庭仕事も悪くない。
数日前の朝、冷蔵庫の中身を一気に片づけて、四種類も料理を作って、ウハウハしていたら、何だかどれもちっともおいしくなくて、つまらない。それでもお腹が空いてくると、そういうものでも食べたくなって、けっこう順調に消費している。
大相撲は大関の琴櫻が勝ったり敗けたりしている。特にひいきの力士は今いないのだけど、前にも言ったように、この人のお父さんの琴の若を、面食いの母が、きれいだきれいだといつもほめていたので、母の引き継ぎの責任があるような気がして、つい注目してしまう。
人が死んで、時が流れるって、こういうことなのだなあ。九十八歳で死んだ母は最晩年には好きだった野球や相撲も、「もう知ってる人がいないし」と興味をなくして、嵐のバラエティーと動物番組だけを楽しんでいた。母の好みのタイプは野球でも相撲でも、まったく基準がわからない支離滅裂で、まあ野球では俊足タイプはおしなべて好きなようだったから、そこはちょっと見当もつくが、他はまったく予測がつかず、今のアスリートたちを見ても、母が誰を気に入ったか嫌いになったか、まるでわからない。したがって、空想の中で、話が交わせない(笑)。今では、琴櫻ぐらいしか、あの世の母と共通の話題がないのだ。
さて、数日前、あわただしく隣町の映画館に「プラダを着た悪魔2」を観に行った。前作に比べて、ものすごくスケールアップして、ゴージャスさもすごく、しかも描くのは主役ミランダの世界の凋落と衰退という、おっそろしい離れ業をやってのけていた。俳優たちも、演技も外見もパワーもまったく衰えがなく、その大舞台に全然負けていなかった。
満足したし楽しめた。でもネットのコメントを見ると、「前作」つまり「1」の方がよかったという感想もちらちらあり、それもまた、とてもよくわかる。「2」に比べると、華やかでお洒落でも、つつましい、こじんまりした「1」は、わかりやすくて、小気味よく、親しみやすくて愛らしく、それでいて力強く鋭かった。
でも「2」には、それとまた異なる魅力がある。単に華やかに大規模になっただけではなく、前作とは異なる現代性とテーマが、しゃっきり貫かれている。とりとめもないまま、しばらくだらだら、それについて書いて行ってみたい。あー、そんなこと言ってたら、吹替版も見たくなっちゃったなあ。この忙しい時に。
