ありがとうポンプ

私の家は周囲の数軒とともに、井戸水を汲み上げて暮らしている。少し前に書いたが、その命綱のポンプの調子があまりよくなく、蛇口をひねるとしばらくすると水がとまり、やがてまた思い出したように、汲み上げる音が響いて、勢いよく水が出はじめる。当然、空気が入るから、不規則に水がほとばしる。

それはそれで、何だかいとおしくてかわいいのだが、ひょっと完全にとまってしまったら、とんでもない事態になるし、いつこのポンプを設置したか、一度代えたか、どちらにしても数十年は働いているはずなので、お金はないが思い切って買い替えることにした。

お店の方と打ち合わせして、昨日工事をしてもらうことにした。午後から工事なので、朝の内にお別れと感謝をこめて、きれいにして、花を飾って写真を撮ってやった。その後で、ひょっとしてポンプの中身だけでカバーは代えないんじゃないかな、じゃこの写真は意味ないかなと思っていたが、昼からお店の人が運んで来たのを見ると、おんなじようなカバーの新品だったので、ちょっと安心した。

工事は三十分か一時間とのことだったのだが、何だかポンプの形式が前のとちがっていたとかで、けっこう時間がかかって、トイレに行けなくなったらどうしようとちょっと冷や冷やした（笑）。しかしめでたく工事は終わり、今朝から水は快く勢いよく安定してほとばしり、精神的になかなかありがたい。

気候もかなり涼しくなって、日差しも一日あまりきつくなくて助かる。それでひとつ、ふしぎなのは、ずいぶん前に買って庭に置いている四つのソーラーライトなんだけど、同じときに買っても、早めに点灯しなくなるのと、いつまでも元気に光るのとがある。これらは、太陽光で電力をためて、暗くなると点灯するのだ。同じような場所においていても、なぜか差が出る。

電池が弱くなったら買い換えればいいらしいので、光らなくなった分の電池を注文しようと思うのだが、そう思っていると、何かのはずみに、つかなくなったのが、妙にひょいとついたりする。これがまた、別に日差しが強いときにそうなるわけでもなく、今日みたいな、どよんとした曇り空の日に、妙に元気に点灯したりするから、わけがわからない。

で、今日もそこそこ一日曇っていたのに、夕方見ると、四つそろって珍しく、ぴかぴか光っていた。
　次に皆さまそろうのは、いつになるやらわからないので、それぞれ写真を撮ってやった。いつも消えている方は、こうやって光っていても、しばらくすると消えてしまう。いつも光っている方は、どうかすると、けっこう夜中近くまで、元気に光っていたりする。この写真を撮ったのは日が暮れてすぐだったから、今ごろはもうそれぞれ、ひとつだけになっているだろう（笑）。

テレビのニュースはあいかわらず、何だかしまらず、見る気になれない。先日あきれはてたのは、高市首相がなぜ人気が高いかという分析で、表情の変化やらしゃべり方やらに、どのような工夫が見えるかを、あれやこれやと言い合っていた。いや何となく本末転倒といおうか、まともな報道のすることじゃないだろ、どう考えても。それこそ統一教会との関係とか裏金議員の処分とか、憲法のどこを変えたがっているのか、政策のあれこれをこそ、しっかり検討し、議論しなければいけないときに、いったい何をやってるんだろう。なぜ人気が高いかって、それは何よりこういった報道のしかたが原因なんでしょうに。

岸田首相のときは、あの人が何を食べたかというニュースばっかりで、よっぽどよく食う人というイメージしかなくなって、あれは本人も遺憾だったのじゃないかと思うが、今回もまたああいうことになりそうな。もっとひどいことになりそうな。