あーもう、あーもう。
◇朝からしゃかりきで、上の家の前の花壇を掘っりくり返して、あらかた土をなくしてしまい、明日の朝には全部からっぽにできそう。そうしたら、石をつめて、草の生えないきれいな「花のない花壇」にする予定。この家を建てた時からのものなので、おゆきさんやキャラメルはじめ、歴代の猫が上を歩いた場所をさらいあげるのは、ちょっと歴史的な作業かもしれない(笑)。
余勢をかって、書庫の奥の小部屋の、足の踏み場もない荷物の中から、前に下の家においていた丸い小テーブルをひきずりだして、また下に持って来て、叔母の古いワゴンと入れ替えました。これでパソコンの前でも、お客さんとお茶が飲める。
こんだけの大仕事をして達成感にみちて、下の家に引き上げて来たらば、それも昨日苦労して上から下ろして、小さい椅子と入れ替えた、叔母の使っていた座り心地のいい上等の椅子に、カツジ猫がどっかと丸くなって寝ていました。実は朝も寝ていて、ごはんが食べられなかったので、ブラシをかけて、いやがって逃げたあとに、ようやく座ってよしよしと思っていたのですが、どうやらこいつ、ここが気に入ったみたい。困ったな。
彼はそれなりにマイブームがあって、家の中のあちこちの椅子を渡り歩くのですが、気に入るとしばらくそこが定位置になるのです。でも、この場所は私がテレビを見ながら食事をするから譲れないのよ。早くどっか気に入った別の場所を見つけてくれることを祈るしかない。
◇私はなぜか韓流ドラマも映画も受けつけなくて、何が気に入らないのかわからないけど、どうしても見る気になれないのですが、今日うっかり見た映画「レッド・ファミリー」は、どたばた喜劇のようでいて、大胆不敵に政治をネタにしていて、北朝鮮のスパイ一家もちゃんとカッコよく花を持たせていて、おお、うまいなあ、余裕あるなあと、すっかり見入ってしまいました。虚実緩急、すべてものすごくバランスがよく、「こんなこと言っちゃだめかな」みたいないじけたところが、まるでない。
これがどれだけ、韓国の大衆文化として一般的かは何しろ他のものをまるで見ていないからわかりませんが、もしも、だいたいこんな水準だったとしたら、日本は絶対かなわないぞ。政治も映画もニュースも新聞もドラマも日常も、タブーだらけの自主規制で萎縮しまくってるようでは、このミーハー精神もふくめたパワフルさには太刀打ちできるはずがない。