うわあマジか
非常勤先の大学の授業が5月11日開始と決定。さっきメールで連絡が来た。
これは今年は夏休みはなしってことかな。
授業計画も作り直した方がいいかもしれない。とても予定通りの内容ではやれそうにない。語学や実験系の先生方は困っておられるだろう。
ベルヌの「十五少年漂流記」の原題はたしか「二年間の休暇」だよね。だから私は何となく、まる一年大学や学校が休みになっても、人間がそうだめになるものでもないし、とたかをくくっていたのだが、それとは別に、最近まったく出歩かないのに、お金というか貯金はちゃんと減るのが実は不思議だった。今、気がついたが、非常勤の給与は時間給だから、授業が始まらない限り、収入がないのだ。なるほど。
私のような、のんきな世捨て人でさえこうなのだから、中小企業の経営者や、非正規の人たちは、どんなにか不安で困っているだろう。大企業の内部留保と防衛費を、ちょっとでも削って何とかしろよ。その人たちを助けるのに、そんなにお金はいらないはずだよ。
昨日、田舎の書庫の、祖父が持っていた本の中から「実説・本日休診」という南雲今朝雄という人のエッセイ集を気まぐれに持ち帰った。祖父の本の中には「女の尻っぽ」とか「匙かげん」とかいう、お医者さんの書いたちょっと怪しげなエッセイ本もいくつかあって、幼い私はそういうのを時々読んでいた。サマセット・モームや北杜夫やコナン・ドイルもそうだが、お医者さんというのは、おしなべて皆、文章がうまい。
南雲先生のこの本も、戦後の性に関するいろんな状況もわかって、すごく面白い。どうせ適当なエロ本だろと思っていたら、気取らないけど格調も高い。そして、このタイトルは本当にその通りで、井伏鱒二の「本日休診」の小説のモデルになったお医者さんの著書だった。女子高生の妊娠を中絶するのに医者二人で盲腸炎とごまかしてやったとか、今だったら考えられないめちゃくちゃな話もさらっと入っている。
猫のカツジの、目元がはげて皮膚が出るのが、今年はなくて、きれいだなと思っていたら、耳の中がちょっとはげてただれている。さっき薬を塗ってやった。こいつ、皮膚か何かのバランスが悪いのかしらね。元気はよくて、よく食べるし、甘えていつも私のそばで寝たがるし、特に体調が悪いようでもないけれど。
写真は私の実家だった家の裏庭にある大きな桜です。