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お屠蘇が見つかる

曇っているし寒いしで、朝、水まきをするかどうかためらっていたが、やめておいてよかった。夕方から雨が降り始めて、今も降っているらしい。にゃおんと言いながらさっき帰って来た猫のカツジがぬれていたから。

ツイッターの方にあげているが、世界のネットのトレンド一位が各国どこも「イラン」なのに日本は「BABA嵐」だったそうで、首相は首相で家にこもって、ろくにこの状況への対応もしていないようで、まったくもう、「クオ・ヴァディス」の中でペトロニウスが「あの皇帝に似合いの民衆だ!」と吐き捨てる場面を思い浮かべてしまう。もっとも私も「BABA嵐」を見ていたのだから大きなことは言えないが。

それもツイッターの方にあげているが、ここに来てやっぱり正体&本質をあらわしたトランプが、イランの文化施設を爆破するかもしれないのに、抗議の声をあげようという呼びかけの、美しい映像を見ていると、ラッセル・クロウが初監督した映画「ディバイナー」の中東の寺院の息をのむような美しい内部の映像がおのずとまぶたによみがえる。辺野古の海の美しいさんごや生物も、それに重なって来る。愚かな者によってむぞうさに滅ぼされようとしている、私がどうすることもできない荘厳な輝かしさ。苦い、苦い、怒りがこみあげて来る。

何をしているかもわからない間に、あっという間に今日も一日過ぎてしまった。あと360日もこうやって、またたく間に終わるのかと思うとあせる。
何とかおせちは食べ上げたが、そろそろ鏡開きが近いから、またお雑煮かぜんざいを作らなくてはならないな。そう言えば、見つけられなかったお屠蘇の素は、今日、猫のえさを入れておく箱の中から見つかった。旧正月に作って飲むとしよう。そして、七草粥の素の方はやっぱり見つからない。そもそも買ったのかしらね。これはまあ、いつ見つかっても食べられるから別にいいんだけど。

天気予報では、明日は18度の暖かさだそうだ。そろそろ神社仏閣も人が減りそうだから初詣に行こうかと思っていたが、どうなのだろうな。もう一週間のばして、家の片づけに専念した方がいいのかな。

上の家の猫部屋を掃除していて、つい本棚の大田洋子全集を手に取り、「人間襤褸」を読み返してしまう。広島の原爆投下の後、病院で死んで行く人々の、酸鼻をきわめた状況を描く場面を読んでいると、イランが核開発を再開するというニュースを思い出す。アメリカの爆撃の下で似たような死に方をしている人々もきっと多いと思えば、更に更に心が重い。

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カツジ猫