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お馬さんの名前

ホークスの柳田悠岐選手が、新しい持ち馬に、「アップルティーバレー」と名前をつけたそうな。ちょっと見には(じっくり見ても)馬の名として特におかしいところはない。しかしチームメートの上茶谷投手の名を、まんまもらったということを知って、さすがに笑った。

上茶谷投手もわりと最近ホークスに移籍してきた選手で、先発陣がそろわない中、立派に活躍してファンに感謝されている。だが、それ以上にむしろ、チームへの溶け込み方がものすごく、というより、ぼやっと見ている感じでは、チームの方が上茶谷投手に溶け込まされたような印象さえある。とにかくモノマネや冗談が好きで、もちろん練習も熱心にして、ホークスでの成長も著しいのだが、何しろもうすきあらばふざけて、笑いを醸し出すことに生きがいを感じている節がある。

その手の話を書き出せば限りがないのだが、私が当面一番あきれたのは、やはり移籍してまもない上沢投手と、チームのバスタオルを作る役目をおおせつかった時のことだ。上沢投手も人気があるし、試合では闘志をあらわにする色っぽさと渋さをかねそなえたカッコいい系の人だが、それがこの作業のとき、上茶谷選手が用意してきたデザインが、多分下ネタだったのか、「それは絶対使えない」と言いながら大笑いし、それでたがが外れたのか、二人とも机にしがみつき、壁にとりすがって声を限りに笑いこけ、高校生ならいざ知らず、どこからどう見ても、いい大人がするような笑い方ではなかった。まあバスタオルのデザインは最終的にいいのができたのだが、何しろ百聞は一見に如かず、どうぞ映像で、ご確認下さい。

そんな人だから、柳田選手の申し入れに、きっと快く応じたのだろうとは予想がつく。ただ、ホークスには俊足で知られる周東選手がいるのだから、馬の名ならそっちに先に声をかけそうなものと思ったファンもいたようで、そうしたら、「声をかけたけど、断られた」という情報もあって、これまた予想ができすぎて、たいがい笑った。
 ただ、それ以後は、その情報を見かけないので、本当かどうかはいまいちわからない。

しかし真実がどうであれ(もう無茶苦茶やな)、いかにもあまりにもありそうすぎるのが、やっぱり笑える。周東選手は栗原選手と仲がいいので有名だが、柳田選手とも仲が良くて、これは柳田選手の人柄が大きいのだろうが、ときどきファンが「周東って、ときどき冷や冷やするんだよな」とぼやくぐらい、柳田選手にも、小声だが「ジジイやん」と言ったり、その他年齢差も何も超越した対応をする。もちろん一方で、こよなく尊敬敬愛しているのもわかるからファンも何とか許しているのだろうが。

そして一方で親友の栗原選手の魅力や長所を聞かれると、かなり昔から「優しい」の一点張りで、栗原選手から「優しいとか面白いとか、小学生でも言えるほめことばじゃん(ちなみに、栗原選手は一生懸命考えて、正確に答えようとしていたのに)」と文句を言われたりしている。だが、それがたしかに実感なのだろうというのは、具体的にも、「あれ食べたい」とか「本屋に行きたい」というと、いつも「いいですよ」と、ついてきてくれるとのことで、(ここからがポイントで)「僕は、行きたくなかったりいやだったりしたら、先輩でも『いや』と断るけど、クリは言うことはいつも聞いてくれて優しい」んだそうな。

めちゃくちゃありそうすぎて、それは柳田選手が「馬の名前に使わせて」とか言おうもんなら、さぞかし即答でにべもなく「だめです」「いやです」と言ったんだろうな、と事実であろうがなかろうが(むちゃくちゃで、ごめん)、その情景が声までそのまま、目に浮かびすぎる。こういうのを、日頃の行いのせいだと言うんだろうね、周東選手。

などと私がしょうもないバカなことを書いたり考えたりしていたのは、いくら何でもリーグ優勝決定後、何日もたって、そろそろホークスも敗けるころだろうから、そういう時のファンサイトの気晴らしに、という思いも、ちょっとはなかったとは言いません。そうしたら何と、絶対敗けるだろうと思っていた昨日の試合(ロッテの角中選手の引退試合ですよ)の九回表に、山本祐大捕手が、逆転スリーランホームランを打って勝ってしまい、しかも本人は何だか悲しそうに帰ってきて、若い前田投手に「ごめん、悠伍」と謝ってるのが、しっかりマイクに拾われてるし。もうちょっと早く打って得点しておけば、前田投手もタイトルを二つほど取れたのに、ということらしいけど、「いい人すぎる」とそれでまた、皆を感動させてるし。

まあ、優勝が決まったあとも、個人のタイトル獲得や、レギュラーの奪い合いで、選手の誰一人、終わったって感じの顔じゃなかったもんなあ。ついでに観客も連日満員で、とても消化試合って感じはなかったもんなあ。これがいつまで続くのか、この先いったいどうなるのか、まったく予断は許さないと私は思っているけれど。さしあたり、今日の試合で中継ぎのタイトルをとれるかどうかっていう松本晴投手が「タイトルとれなくても僕のせいじゃない。野手が打ちすぎるのが原因です」とか言ってるのを見るだけでも、いいチームやんとは伝わるけどね。

ああ、そんなことより、広島カープはどうなるのか、長くなるからまたにしますが、思っただけでも気が重くなる。何でもう、そういうことになってしまったのかなあ。

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カツジ猫