ぎゃおん。
◇ほぼ一週間かそこらしたら、古い方の家(きゃらめる館、通称キャラカン)の家を書棚だらけにする工事の第二期工事が始まるというのに、第一期工事でごっちゃがえして、足の踏み場もなくなった状態がまったく改善されていないというか悪化している。
ちょうど、冬服と夏服の入れ替えの時期と一致したものだから、ますます救いようがない。
いやもう我ながら、よくもこんなに落ちついていられると感心するよ。いったいどうする気なんだろう。
まあ、いざとなれば新しくて小さい方の、カツジ猫がいる家(美尾庵、通称ミオアン)に全部荷物を運んでしまえばいいのだが、それってよくよく最後の手段にしたいんだよなあ。一応そこだけは、まあまあ快いきれいな空間になってるんだから。
しかもその間、パソコンの移動もあるし。まあないとは思うけど、ひょっと何かアクシデントでもあった日にゃ、授業も講演も全部できなくなりかねない。恐いからその前に資料を作って印刷してしまっておこうと思うと、今度は片づけをしているヒマがない。もう我ながら笑うっきゃない。
◇更に、もうあれは夏のことになると思うが、実家に帰省する途中コンビニの駐車場で、バックして来た車に横のドアをへこまされた。
相手の女性が即座に全面的に責任を認めてくれて、代車まで負担してくれるとのことで助かったのだが、保険会社と修理工場の連絡が行きちがってたか何かで(私も忙しかったので、放っておいたのがいけなかったのだが)、やっと先日、代車が来た。
私は代車などいらないと言っていたのだが、修理工場の人も、まあせっかくだからと言ってくれるので、せいぜい似た車をとお願いしていたら、そりゃ古ぼけた中古車の私の車のようなのなんか、さがしたってなかったんだろうけれど、そこそこ新しい立派な車が来てしまった。キーは自動で開くし、その他もろもろ、便利すぎて勝手がちがって使うのが恐いったらない。代車で事故なんか起こしたらほんと、シャレになんない。
それでも使わないのもくやしいから、昨日はその新車でパンを買いに行った。出かける決断をするのが遅れたせいで、パンがもうかなり売れてしまっていて、いつものローズマリー入りのとかがなかったので、適当にナッツや何かが入った片めの棒っきれみたいなパンを買ってみたら、これがそっけないようで、後味がよくて意外といけるのである。もう何個か買って来ようかと思っている。
まあそんなこともあって、刺激的で退屈しないが、仕事がさっぱり進まない。それでなくても、資料や本を本棚に入れなおしたりしていると、やりかけのや、やりたいのや、中途の仕事が山のようで、自分はいったいあと何年生きるつもりでいるのかと、自分で呆然とする。西鶴の短編で、死にそうなばあさんが、朝顔の種を来年まく気で回収しているのを、若者たちが珍し気にながめる場面があったけど、人が見たら今ごろ家をリフォームして資料や本を整理している私もきっと似たようなもんだろう。
◇そんな中、DVDで「八月の鯨」を見ていると、きれいで楽しいのですが、前に見たときはよくわからなかったリアルな老人の終の棲家問題が、切実すぎてまぶしいぐらいです(笑)。それを、こんなに美しく甘やかに描けるというのもすごいなあ。
盲目の気難しい姉と暮らす前向きで明るい妹が(どっちも80歳以上の設定。妹を演じる女優のリリアン・ギッシュは実際は90歳。でも、かわいくてきれい)、家に大きな見晴らし窓を作りたいというのを、姉が「この年になって新しいものなんか作らなくても」と反対するのが、話のポイントの一つになっているのですが、公開当時に母と見た時に私が「でもまあ、お姉さんは窓作っても景色は見えないんだから、反対するの無理ないかもね」と言うと、剛毅なようで繊細な(笑)母が、「そうよ。私も、妹はなぜそれがわからないのかと思ったよ。どうしてあんなこと(窓を作ろうなんて)言うんだろうねえって」と言ったのを思い出します。
◇家の片づけがこんな風だから、ホークスの優勝セールにも行けないなあ。前の日本シリーズ優勝の時に安く買った紺色の小さいショルダーバッグはまだ愛用してるんですが。
前にこのブログで秋山監督をほめたわりには、試合もちゃんと見てないどころか、今なら道路もジムも空いてるだろうと思って出かけたりしていた私ですが、さすがに地元だけあって、あれはCSの時だったかしらん、ジムで私がウォーキングマシンでせっせと歩いてる後ろで、トレーニングしてる人たちの姿が暗い窓ガラスに映ってて、その人たちが途中からいっせいに顔を上に向けて頭上のテレビを見上げはじめ、勝利が決まった瞬間には、女の子たちがマシンから手をはなして「うぉー」とバンザイしていました(笑)。
その後のどの試合かの時には、最終回に近くサファテ投手がピンチになってて(昨日じゃないです。考えるとサファテがピンチになる終盤って、デジャヴになるぐらい多かったような。笑)、どうなるのかなと思いつつ、コンビニで降りて用をすませて車に戻ろうとしたら、隣にとめてあった車の中で、きれいな奥様がひとりで、きゃあ!と喜んで拍手しておられて、ん?と思いながら車に乗ったら、ちょうど打者がアウトになったところで、なるほどそうかと思わず笑ってしまいました。
◇さてさて、昼食をすませて、また片づけにはげみます。