こういうことかい(3)
もうちょっとで終わります(ほんとかね)。
そして石破氏が逆転で高市氏を破って当選し、総理になることになった。この時も私は、ああそうぐらいにしか思わなかった。左翼やらリベラルやらの人の多くが感じたことかもしれないが、これでまたちょっと自民党はまともになるから、一気に崩れることはないし、ずるずる延命するかもしれないから、そこはやっかいだなとはちょっと思ったかもしれない。ただ、高市氏がなったら起こったような、大混乱や無茶苦茶な事態はそう急にはないだろうから、それはまあそれで疲れないでいいかもとも思った。そんな程度だった。
私が泡を食って、心をひきしめて、まったく個人的にだが、精神的に緊急事態体制を敷いたのは、その後のネットの反応である。狂ったように石破氏の勝利を嘆き、高市氏の落選を惜しむ声がネットにあふれた。しかもそれが、おおかた判で押したように同じ内容で、「株が下がる、経済がだめになる、日本は滅びる」だったから、これは何か異様なことが起こっているというか、起こりかけていたのだなと初めて気がついた。
私は自分が株を持っていたこともあるし、株でもうけているらしい友人もいる。だから全面的に悪いとは思わないが、国民全員が貯蓄をやめて株買って投資をしないと生活できないという状況はまちがっていると考えている。しかし、別に詳しいわけではないし、話せば長くなるから、またにするとして、とにかく石田氏の当選と高市氏の敗北に、これほど怒り悲しむ人が多いこと、それが皆理由が同じで、私には大したこととも思えないことに激昂しているのが無気味だった。正直、高市氏が当選したって、私を初めとした護憲派が、「憲法が変えられる、戦争が起こる、日本はおしまいだ」と口をそろえてこんなにネットに書き込みまくることはなかろうと思った。いくら危機感をつのらせても、こんな現象は起こさないはずだ。
実際に投資に熱心な人や、改憲に熱心な人や、愛国心のかたまりのような人はいるだろうし、高市氏を支持し落選に失望した人ももちろんいるだろうけれど、そういう人たちが書いている感じがしなかった。根拠はない。だから妄想と言っていただいてもいい。でも、私が感じたのは、たしかに高市氏を支持する層は多かったかもしれないけれど、それとは別に、何か変な大きな力が働いている感じがしたのだ。それが、石破氏や河野氏や小泉氏を見限って、自分たちの思いを託せる候補として、高市氏に的をしぼり、集中的に応援した。そう思えてならなかった。
それがどういう力なのかはわからない。実際に日本がそれだけ右傾化し好戦的になりトランプやネタニヤフさんタイプのリーダーを好むようになっているのかもしれない。財界かもしれない。軍需産業かもしれない。誰もがとっさに思うように、もちろん統一教会かもしれない。私にはわからない。
ただ、岸田首相への批判や、改憲は急がなくても他のことを先にやれという世論調査の結果、フェミニズムの前進、その他もろもろを考えるとき、私は老若男女を問わず、日本に住む人の多くが、そんな右傾化や好戦化の方向に向かっているとは思えない。株や投資に夢中の人、昔ながらのネトウヨの人だって、そんな巨大な力で政治を動かしているとは思えない。
それらの、ある意味無邪気な人たちとはちがった、もっと大きな力が働いているような気がしてならない。意図的に、組織的に、精力的に。少なくとも統一教会は、その一角をになってはいるだろう。それは彼らにとって正しいことだろうから、こう書いたって悪口にはなるまい。
あらま、やっぱり終わらない。もう一二回続けます。新しい朝ドラの話とか、ホークスと日ハムがどっちも、この時期にこんな試合するかねみたいな試合をしてる話とか、その他もろもろ、書きたいことはたまりまくっているんだけどさ(笑)。明日は、そういう話も書きます♪