黄色い蝶々
数日前から庭に小さい紋黄蝶(モンシロチョウの黄色いやつね)が、いっぱい群れをなして飛んでます。
水まきに出ていくと、十数羽がとりかこむように、まつわるように、周囲を乱舞します。
何とか写真に撮ってやろうと思うけど、これがもう、どうしてもうまく撮れない(笑)。
これとか、飛翔中のを撮れたけど一羽だけだし。(回りにはいっぱいいるんだよ!)
これはとまってるし。
これ実は葉っぱの中とか、何羽かいるけど、わからないでしょ。
というわけで、時間を無駄にし、ふだんはお見せしない、庭の荒れっぱなしぶりをさらしただけ。あーあ。
でも本当に毎朝、黄色の集団にとりかこまれて回りでひらひら踊られるので、妙にスターか皇族になったみたいで、ホースを手にしたまま笑っちゃう。
昨日は近くのケーキ屋さんで、ちっぽけなクリスマスケーキを予約しました。ここ数年、スーパーで予約してるのですが、ちょっと気分を変えてみた。おいしいのかな、どうだろう。
「忘却バッテリー」の新しいDVDが届きました。コミックに細かくつけ加わった描写も多くて笑いつつ、目を離せません。登場人物皆好みだけど、氷川高校の人を食った大阪弁のエース桐島くんが初登場、いい味出してた。同じく初登場の巻田くんは、原作通りの単純バカなのに、外見もその他の全体も微妙に原作よりカッコよかった気がするのは何でなんだろうな。
米澤穂信の文庫本『黒牢城』も読み上げた。重厚で陰鬱なのに、切れ味鋭く、やっぱりお洒落。この作者は哲学というか世界観というか何か知らんけどそういうものが、まっとうで健全で厳しくて深い。だから視点が正統派なのに独特で、英雄も戦国も他者には描けない世界になる。終始不安定で追いつめられて、純文学もどきに腐敗と衰弱が進行して、しかもそれが型どおりじゃないから、ホラーものみたいな安心感さえ奪われる。後味が楽しくないのに不愉快じゃない。強い相手に腕をへし折られたような爽快感。何を言ってるんでしょうねわたくしは。しかしそういう本なんですよ。
ただ、解説も触れてるけど、映画「羊たちの沈黙」へのオマージュというか遊びというか、承知の上でのパロディというか、それは私はあんまり買わない。あの映画自体がそんなにものすごく好きじゃないってのもあるかもしれないけど、いや、それだけじゃないな、要するにちがった作品が目の前や前後左右をちらちらして、邪魔だった。こんな設定使わずに、せめて雰囲気や心理をここまで重ねずに、独自の設定で書いてほしかったと思ってしまう。何かどうしても、これを使わなければならない理由があったのかしら。
ゆうべは久しぶりに雨が降って、気温もぐんと下がった。庭では彼岸花が満開。クリーム色の花の列が、まるで泡立てたケーキのようだ。