こんなやつなのね
例のしょーもないフランス旅行、弁明していた松川ルイ議員、以前に国会で蓮舫議員の質問に関して「高齢者は出歩かないからいいんだ」とヤジを飛ばして謝罪した人だったのかと、あらためて感心してたら、フランス旅行に子どもさんを連れて行って、大使館に世話させてたとか、ますます話題が広がって、「ルイ16世」とあだ名までつき、「ルイ16世に失礼すぎる」と批判も出て、騒ぎが治まる様子もない。わかりやすいっちゃあ、わかりやすいからね、やったことが、あまりにも。
それにしても、これらのエピソードに見るこの人の、優しさのなさ、暖かさのなさ、軽薄さ、センスのなさ、判断力のなさ、根性のなさの首尾一貫ぶりは予想以上で喜んでいいのか悲しんでいいのかわからんよ。
私がこれらすべてに愛想をつかしながら、とことん激怒する気になれないのは、多分多くの人の怒りのパワーの要素の一つになっているかもしれない、金(含む税金)を使ったぜいたくなフランス旅行へのあこがれやらうらやみやらが、もともとなかった上に、最近では逆に、そんな旅行に行かなくてすむ自分の幸福への感謝の念がいやましているからかもしれない。いや本当に皮肉でも逆説でもなく。もちろん「余裕」なんかじゃなく。
松川議員の人となりを知るにつけ、どうせ旅行中にもこんな人がはばをきかせていたにちがいない車中や機中や食事の間が、どんなに不愉快でつまらなくて内容がないすっからかんの会話がとびかって、それに相づち打ったり笑ったりしなきゃならなかったかと思うと、もうあんたそれ地獄じゃん。勉強になる話が出るわけはないし、魅力ある人柄に癒やされるわけはないし、いくら食事がうまくてもホテルのベッドがふかふかでも、そんなのちっとも楽しくもない。それどころか、こんな旅行を反省もなく楽しんでいる一行の中にいるだけで、どんどん自分が音立ててバカになり冷たくなり残酷になりつまらなくなって行くのがわかりそうで、本当にホテルの窓から身を投げてしまいたくなる。
そもそも、フランスの歴史を思い、その社会を見ても、何も思い浮かべられず感じられもしなかったんだろうなあ。感じたらそれはそれで、自分たちのしていることがいたたまれずに苦しくなるばっかりだったはずだしなあ。感受性とか知識とか良識とかが、あればあるほど。
松川議員クラスの無神経で不勉強な人材が38人そろっていたとは、自民党というより人間への信頼からとても思えないのだから、中には気が進まなかったり断りたかったりした人もいたかもしれない。そういう人にとって、松川議員のような人のセンスで運営される研修?旅行の毎日って、どう考えても、すいかと豆腐で食いつなぎ、エアコンをびくびくしながら使っている私の夏の毎日の方が、はるかに満ち足りていて、充実していて、幸福じゃなかろかと、日に日に実感してしまう。
いやー、ほんとに、やなやつと行く旅行ほど不快なものってないんですよ。しかも半分強制の団体旅行なんて来た日には。学ぶこと以上に腐っていくことが多そうなおつきあいから、逃げ出す場所もないと来ては。
もしかしたら、自民党政治の関係者の毎日って、そもそもこんなものなのかしら。日本全体次第にこうなりつつあるのかしら。